ある人の著書に書かれていた事ですが、おもしろかったので引用させて頂きますが
会社は船で、社長とは船長のようなものです。船長は常に冷静かつ的確にあらゆる状況を確認して船の行く先を決めます。船長が判断を誤ると船はたちまち傾きます。
なるほど、確かに会社=船ですね。目前に氷山があれば、船長は臨機応変に航路の変更を指示しなければなりません。そして船員は船長の命令には絶対服従です。どこの会社にでもいますよね。「会社の方針がころころ変わるから、やってられまへん。」などとぼやいているアホ社員が。自らの視野の狭さと変化に対応できない器の小ささを恥ずべきでしょう。
時々、社長はたよりないけどNo.2や番頭がしっかりしているという会社もあります。勿論、脇がしっかりしているに越した事はないですが、それでも肝心の社長が駄目では先行きは暗いと言わざるをえません。社長の最大の仕事は、船の行く先を決める方針決定ですし、社長が他は譲ってでもこれだけは絶対譲ってはいけないのが、最終決定権ですから。
だから決定できない馬鹿社長の代わりに、番頭がそれをやればいいじゃあないか、という意見もあります。しかし、これは私が社長になってつくづく実感したことなのですが、どんな会社であっても、社長と名のつく人に集まってくる情報が、一番多くて質が高いのです。この原理原則は、どんなにIT社会になっても変わらないのではないでしょうか。
当然社長と社員では、視点が違ってきます。それにNo.2以下は会社に何かあっても、結局は最終的な責任はとれません。だから意識レベルにも格段の差があります。我々の業界で日本一の規模を誇る高速さんの副社長(当時)も、「私と社長では、意識のレベルが天と地ほどに違う。」と語られていたのを思いだします。意識も視点も、そして入ってくる情報の質と量にも、大きな差があるわけですからどんな実力者であっても、番頭レベルが実行できる事は社長のそれとを比較するとたかがしれているわけです。だからこそ、会社の成長の為には、社長自身の成長が不可欠なのです。
でも、よく考えれば船の場合、沈没する時は船員、船長とも文字通り運命共同体ですが、会社の場合は社員は他の船に乗り移れますが、社長はそういうわけにはいきませんからね〜。船とともに、海底に沈むしかないわけです。そう考えると社長業とは、つくづく因果な商売ですね。
最後はぼやきになってしまいましたが、自分自身を戒めて、今日も我がタイタニック号(?)は、大荒れの海で航海を続けています。 |