(前回からの続き)
3月15日(木)
前夜は8時頃から寝込んだおかげで疲れもとれ、腹の調子もようやく回復してきました。
この日の9時半の便で我々はバンガロールを離れニューデリーへ、お昼に到着すると郊外にある新興都市グルガオン地区の新築住宅地を見学に行きました。
見せて頂いたマンションの部屋はざっと50坪ぐらいの3LDK、お値段は三千万ぐらいだそうです。
ちゃんとメイド用の部屋もありましてそちらを覗いたら窓も無い牢獄のような寝る為だけの部屋、おいおいこれじゃ可哀想だよ!
マンションの敷地内にはプールもあり、こちらではプールのある生活が一つのステイタスのようですが、現地の水の怖さを知った私にはあのプールはとても入れません…。
続いての訪問地はジェトロのニューデリー事務所、ジェトロとは経済産業庁省の独立法人で日本企業の海外進出をサポートする役割を担っており世界各地に存在します。インドには現在812の日本企業が進出していますが半数は自動車、それに次ぐのが家電です。流通小売業に関してはインド政府が市場開放に消極的で実現していません。
但し卸売業は規制なしなのでカルフールやテスコは会員制ストアの形で店を持っているそうです。インドに本格的に黒船がやって来るのはいつの事でしょうか?
夕方にはインドではまだ珍しいコンビニエンスストアである24/7を見に行きました。日本スタイルを真似たこのCVS、かつては店名の通り24時間営業をしていたもののインドでは真夜中の買い物客のニーズは少なかったようで途中で断念、現在は他のスーパーやモールと同様の営業時間となったそうです。
急速な発展途上国とは言え、流石に時期尚早だったのでしょう。
店内の品揃えも日本の店とさほど変わらない印象ですが、ちょっと驚いたのはレジ袋として不織布製のマイバックを配っていた事、少額の買い物客にも「袋はいるか?」と聞いていました。
この日の夕食は今回お世話になった日本小売業協会・事務局長の近江さんがデリーで一番美味しいとお勧めのインド料理店へ。…確かに美味しい、しかしやはり辛い(涙)…。
3月16日(金)
この日は朝から商工会議所を訪問、丁度政府が来年度(4月〜)の予算案を発表、国会に提出する日と重なって商工会議所前にもテレビ・クルーの車が沢山停まっていました。帰国後に新聞で読みましたがこの日の発表ではインフラ整備などに大型予算が組まれる一方で、注目の総合小売の外資規制の緩和、解禁は先送りされ具体的な明示はなかったそうです。
商工会議所を後にした我々はデリー版のインド門の見学へ、ムンバイで観たインド門とは全く意味合いが違いこちらは第一次世界大戦などで戦死した兵士の弔いの為に造られたものです。
そして世界遺産であるムガール朝第二代皇帝のフマユーンの霊廟(こちらをクリック)、こちらも同じく世界遺産のインド最古のイスラム遺跡である全長72.5mもの塔、クトゥブ・ミナール(こちらをクリック)を見学し午後からは今回最後の視察地であるシティウォークモールへ。インドで一番人気の店でモール、映画館、ホテル等の複合施設であり大勢の人で賑わっていました。
レクチャーして下さったマネージャーからはインドでも増えつつあるインターネットショッピングに関してこちらが逆に質問を受けました。
また、日本製品の品質への信頼感は高く、良い物にはどんどん入ってきて欲しいとの事でした。
3月17〜18日(土〜日)
さていよいよ帰国の途に着く日、この日は朝5時ホテル出発→列車で二時間かけてアーグラーで観光→バスで五時間かけてホテルへ戻って一時間だけ休憩→空港に向かって帰国便へというとんでもなく長い一日です。
4時起床(!)、5時にはホテルを出て予定通り6時過ぎの列車に乗りました。
車窓の外には広大な草原や山々が延々と続きますが、二時間の乗車中、野グソをしている奴を何人目撃した事やら(笑)。
アーグラーの駅に8時到着。しかし迎えのバスが来ていないアクシデントあり。
時間が押している事もありリキシャでアーグラー城に向かう事になりました。
リキシャとはオート三輪車でこちらではタクシー代わりに凄い台数が町の中を走っています(タクシーもいるが少ない)。
実は私も乗ってみたかったのですが、なかなか単独で乗車するには勇気が要ったのでちょうど良かったです。
世界遺産である赤い要塞と宮殿、アーグラー城(こちらをクリック)に到着しました。
そしてこちらも世界遺産、今回の観光のハイライト、タージ・マハール(こちらをクリック)にとうとうやって来ました!
実に22年、二万人に及ぶ人の手によって完成したこの霊廟、その美しさに魅せられて何度でも訪れたくなると言われるのがよくわかります。
アーグラー城の赤とコントラストな純白がいいですね〜。
見学後、昼食を済ませた我々は今度はバスで5時間かけてデリーのホテルへ戻ります。
行きは電車なのに何故帰りはバス?と不思議でしたが電車は停まってしまう事があるので車の方が確実だからとの事でした。日本とは逆ですが飛行機に乗り遅れるとしゃれにならないですからね。
まずまず順調に戻って来てホテルでは45分だけ休憩ができました。
手早くシャワーを浴びて着替え、スーツケースを持って再集合しました。
仕事とはいえ、事故無く長時間運転してくれたドライバーさんに心より感謝です。
いよいよ帰国、夜9時発の便に乗り機中泊、成田に着いたのは18日朝8時頃でした。
私はそこからさらに羽田に移動して12時半の便で伊丹へ。
ぼろぼろでようやく家に到着、前日の朝、デリーのホテルを出てから28時間の長い移動で、下痢の洗礼も受けたハードなツアーも無事完走となりました。
帰ってから数日間、身体の節々の痛かった事よ…。
しかしそれでも帰国の翌々日の20日(祝日)には日帰りでIGF博多大会に行っているのだから自分ながら呆れる(笑)。
そう言えばインドのいくつかの玩具店で全米最大のプロレス団体、WWEのグッズが売っていたんですよ〜! 流石は世界のWWE、インドにまで進出しているとは…。
日本よりも遥かに安いので私は墓堀人、ジ・アンダーテイカーのフィギュアをゲット!
また写真はインドで発見した意味不明なアクセサリー、「ゲゲゲの鬼太郎」の目玉親父を連想させ気に入りました。
駆け足で8日間を振り返りましたがそう遠くない未来、世界一の経済大国の座に王手をかけるであろうインドの持つ潜在的なパワーとエネルギーを肌で感じ取る事ができました。
そこにあったのは、貧困の時代から大きくジャンプアップしようとする、まさしく50年ぐらい前の日本の姿ではないでしょうか。
そして圧倒的な若さ(国民の平均年齢24歳!)を持つこの国はITの発達も相まって日本の50年分の歴史を10年ぐらいで駆け抜けてしまうかもしれません。
それにしても、インドは一度行くと魅せられて必ずもう一度行きたくなるという話は本当でした。私も機会があればもう一度訪れて変化を感じたいです。
さらばインド、またいつの日か…、そして水道水が安心して飲める日本の環境のすばらしさを実感し、日本に生まれた事に改めて感謝したくなる旅でした…。
特報! |
3月10日更新分「予算達成?(5)」で第38期の目標数字達成はかなり厳しく、 達成率99%ぐらいか?と書きましたが、月末で締めてみると見事に大逆転!
100.2%(前年比104%)と僅差ながら予算をクリアし5期連続達成という大偉業を実現できました。
これも頑張ってくれた全社員と御支援頂いたお取引先の皆様のおかげと感謝しています。
この結果に過信する事なく初心にかえったつもりで今期も頑張ります。 |
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