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社長の経営日誌

孤高の天才 社長の経営日誌社長の経営日誌 田宮社長が好き勝手に織りなす独白です

FILE No.376

2014.5.31
「 ブラジル・ドバイ最新流通視察(4) 」

(前回からの続き)

リオデジャネイロで有名なコパカバーナ海岸が、我々の宿泊しているホテルの眼前に見えます。朝からビーチ・バレーやジョギングをする人たちで賑やかな海岸ですが、ガイドさんからは強盗に遭うので荷物や高価なものを持っては絶対に近寄らないように(行くなら海パンに裸で行けという事)ときつく言われていました。
砂浜が盛り上がっているので国道からは死角になる波打ち際が特にヤバいそうです。 私が持っていたガイドブックにも、白昼堂々と人の多い海岸で前から近づいてきた男に刃物を突きつけられて金を巻き上げられた実話が掲載されていました。
怖がりの私は一切海岸には近寄りませんでしたが、旅行出発前に配布された資料でもやれ高価な腕時計は身につけるな、カメラは撮影したらすぐにしまえ、スマホは街中で使うな、襲われたら抵抗するな…etc 読んでいるうちに行くのが怖くなって来ましたよ(苦笑)。
この国では夜、車が赤信号で停車している時に強盗に襲われやすいので夜間は信号が赤でも徐行しながら通過して良い、と言う嘘のような決まりがあるそうです。
「赤信号みんなで渡れば怖くない」ではなく「赤信号を渡らない方が怖い」とは…
それぐらい治安が悪いのですね〜。幸い我々はトラブルに巻き込まれる事なく無事旅行を終えましたが、今回の旅行の為に 首からぶら下げるタイプのパスポート&札入れを購入(勿論、衣服の下に入れました)してポケットの財布の方は最低限の小銭しか入れないようにして(つまり、囮)万全の注意をしていました。

旅行中のある訪問先で興味深い資料を頂きました。
世界の人口トップ12ヵ国の銃器による殺人事件の人口10万人あたりの比率で、これによると1位がブラジルの19%、2位がメキシコの16.2%、3位がロシアで9.3%となっています。
ブラジルは単純な金銭目的の事件が主なのに対してメキシコの場合は麻薬やマフィアなど組織絡みの事件が多いようです。
銃社会のアメリカも3.9%で8位と健闘(?)していますが、我が日本は何とたったの0.01%!勿論12ヵ国の中で桁違いで圧倒的最下位なのです。

「日本の犯罪検挙率は20%台、しかしこれは万引き、かっぱらいと言ったあらゆる犯罪を総合した数字で、こと殺人と言った凶悪犯罪に限って言えばその検挙率は90%以上と高い数字を誇ります。つまり人など殺すと必ず捕まると言う事ですよ。」
(「相棒」の右京さんの台詞(season6・第17話「新・Wの悲喜劇」より)を要約)
日本って本当に世界一治安の良い国なんですね〜、民主警察、万歳!
前置きが長くなりましたが、そろそろ本題の視察レポートです。

第4日目 4月22日(火)

この日は朝9時にホテルを出発しました。
バスの窓から外を眺めていると、いきなりガラナ・ジュースの運搬車が現れてテンションが上がりました(笑)。
9時半に最初の訪問地であるリオの総領事館に到着、領事館と言う事で身分証明のパスポートが必要、館内も写真撮影禁止とやはり物々しい雰囲気でした。
そして場所を替えて11時からは日本アマゾンアルミニウムの安田社長と面談させて頂きました。同社は日本とブラジルの両政府が合意して30年前に設立されたもので、アマゾン川流域にプラントを建て、現在日本国内のアルミの10%強は同社製のものだそうです。
領事館と安田社長のお話を総合してかなりブラジルのイメージが掴めてきました。
ビジネスを展開する上で最大の課題は、俗にブラジルコストと呼ばれる複雑な税制やインフラの未整備、高い人件費をいかに克服するかに尽きるようです。
この国が税金関連業務に費やす時間は年間2600時間で世界一、それぐらい複雑を極めています。
こちらでは商品価格は全て税込みで商品流通サービス税なる付加価値税、日本で言う消費税が含まれています。この税率が州ごとに違っており、リオでは17%ぐらいだそうですが、商品が地域をまたがると更に手間がかかるそうです。
消費者に付加価値税がよくわからないようになっているのが不思議なところで(領事館の人ですら何%かご存知なかった)、5%が8%に上がるだけで大騒ぎの日本からすると全く信じられません。
インフラに関しては渋滞や道路の未整備による物流の悪さ、水力発電に偏っており(70%)今年は雨不足による電力不足が指摘されています。
また、物流が遅れているのでまだネット通販は殆ど普及していないそうです。
人件費に関しては小売、そして外食に行った時も思ったのですが無駄に店員の数が多いように感じました。
日本なら一人の店員が何役も仕事をこなしますが、こちらでは売る人、包装する人、お金の精算をする人が別々の完全分業制が徹底されており、手が空いたら他人をヘルプするという感覚がないそうです。高い税制に加えこれでは人件費が上がるのも無理なしですが、そのせいもあってか食事代はかなり高かったです!
ブラジルの通貨単位はレアルで、現在1レアル44円ぐらいですがちょっとしたお店に行けば40〜50レアルぐらい(2000円以上)はざらですから。
500円で昼食が食べられてお釣りが来る日本は凄いと改めて感心しました。

で、その昼食、この日はロケーションが良いレストランでパスタを頂きました。
パスタはしつこくて皆に不評でしたが窓からの眺めだけは最高、安くない食事代は殆ど場所代と割り切るしかありませんでした(苦笑)。
午後からは4日目にしてやっと小売の店舗が見学でき、リオで最大のモールであるバハショッピングへ行きました。ブラジルでは百貨店が少なくショッピングモールが主流になっているそうです。
夕方、ホテルへ帰る道中で今度はブラジルにはまだ少ないコンビニエンスストアを2店舗発見したので立ち寄りました。
いずれもガソリンスタンドと併設されたもので、一軒はさらに店内にハンバーガー屋がありました。治安の悪いこの国、24時間営業のコンビニは強盗被害が絶えず、ガソリンスタンドと一緒に営業するようになったのです。
日本アルミの安田社長曰く、「ブラジル人は薬が大好き」だそうで、確かに街中にはやたらとドラッグストアが目につきます。日用品や雑貨も取り扱っておりドラッグストアがコンビニの代わりを担っているのでしょう。

ホテルへ帰ってのディナーは近くにあるカジュアルなレストランで済ませました。
治安が悪いから夜間の外出は禁止、とは言えいくら何でもホテルから数十mの距離で何人かで固まって行動すれば大丈夫でした(笑)。
メニューは英語だったので何となくわかりましたが、一番安いカルネ牛のステーキを注文したら相当硬い肉でした…。
部屋に帰ると今食べた脂肪よ燃焼せよ!とばかりにトレーニング開始、今回はわざわざ地球の裏側にプロティンまで持参しました。それに水を一日に3L飲むのがノルマなので、1.5Lサイズのペットボトルを購入してバスの中で飲んでいました。皆からは「よく飲むね〜。」と感心されましたが、一日3Lは結構大変ですよ!おかげでトイレの近い事よ…。

今夜で三泊目のリオに別れを告げ、明日はサンパウロへ移動します…。
第4日目のダイジェストはこちらをクリック

(次回へつづく)
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