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社長の経営日誌

孤高の天才 社長の経営日誌 田宮社長が好き勝手に織りなす独白です
 FILE No.479 2016.7.2

「 ゆずポンの白いベルト(2) 」

(前回からの続き)

昨年ネット・オークションにワンダー・オブ・スターダムの白いベルトのレプリカが出品されているのを発見して驚きました。
ゆずポンの直筆サイン入りで、それも添付されていたサインを入れるシーンやベルトを持ったポーズ写真を見ると、私も参加していた昨年5月のバースデー・イベント (FILE No.426 参照)の時のものでした。
ベルトを持参していた奴がいたとは全然気がつきませんでしたが、人から好意で頂いたサインを転売するなよなあ…私は知りませんでしたが、ゆずポン本人もツイッターで「皆さん入札しないで下さい。」と呼びかけていたそうです。何度もイベントに来ていた常連の犯行?だったようでショックも大きかったんじゃないでしょうか。
以前、北野武さんがコラムに書いていた話…ファンが映画のポスターにサインを求めて来たので名前をを入れてあげようとしたら「名前は結構」との返事、後日ネット・オークションにしっかりそのサイン入りポスターが出品されていたそうで、ようは最初から転売目的だったのです。
最近新日本プロレスは所属選手に対して公式イベント以外でのサインを禁止したとかで、それを聞いた時は「何と言う殿様商売!」とムカツキましたが、結局はこれも転売防止の為なんですね。
私も80〜90年代にかけてレスラーのサイン色紙を狂ったように収集していました(今はあまり執着なし、どちらかと言うと一緒に写真撮らせて頂ける方が嬉しい 笑)。
自分で直接入手出来ない選手のサインは通販やプロレスショップなどで購入したものですが、(人気商売とは言え)基本的に人が好意で書いて下さったサインを売買するのは好きではありません。
因みにゆずポンのサイン入りベルト、半年間程誰も入札者がいませんでしたが、つい最近になってゆずポンの呼びかけも虚しく誰かが落札してしまいましたよ…。

私はレプリカを独自に入手するべく行動を開始しました。
スターダムのオリジナル・ベルトはアメリカのベルト・メーカー(と言っても個人のベルト職人)である「トップロープ」(いかにもプロレスらしいネーミング!)によって製造されたもので、同社のサイト(topropebelts.com)にも写真が掲載されています。個人のオーダーにも応じてくれるので(オークション出品者も同様の手法で入手したのでしょう)早速メールで「ハウマッチ?」と問い合わせるとランディ・ジャクソンなる人物から返信がありました。
不慣れな英語でのやりとりで苦労しましたが「アイアム・ベリー・プアー!」を連発して少しディスカウントしてもらいようやく契約成立、代金を前払いする事になりました。個人で海外への送金などやった事がないので会社の近くの銀行に行って予め専用依頼書を貰って来ました。
日本国内だと銀行名と口座番号だけで振込めますが、用紙を見ると相手の住所まで記載しなくてはならないのでランディさんに問い合わせたら「何でそんな事を聞かれなくてはいけないのか、不愉快です。」との返事で焦りました(汗)。
「ちゃう、ちゃう!日本では送金するのに相手の住所が必要なんや!」(勿論英語 笑)と用紙を写真に撮って送りようやく理解して貰えましたが、全く世話がやけます…。
わかる範囲で書類を記入して銀行へ乗り込み、窓口で用件を伝えると私が提出した書類を見ながら奥で行員たちが集まって何やら相談を始め何処かへ電話をしだしました。
何か随分大事になっているなあ、と不安に駆られる私、花咲舞を呼んで欲しい気分でしたが(笑)散々待たされて出て来た行員によると「海外への送金もチェックが大変厳しくなっている」との事で入念なチェックが入りました。
送金目的の欄には「商品購入」と書きましたが、具体的に商品名と原産国まで書かなければなりません。
「あの〜、チャンピオンベルトのレプリカなんですけど、これって何て書けばいいんですか? 装飾品?それともTOY(玩具)にします?」
私の逆クエスチョンに行員「え〜と、少々お待ちください。」とまた奥に引っ込んで本店に電話、ようやく戻って来ると「商品名はチャンピオンベルトのレプリカとご記載下さい。」そのままじゃないか(笑)!
こんな調子で長時間スッタモンダの末、ようやく手続きが完了しました。
因みにこの日は11月26日、そう、一番円安がピークの時期でした。
計算書を見ると何と1ドル123円62銭! 同じ金額振り込むにしても今(これを書いている6月11日現在)だったら14%も安かったのに(涙)…。

当初納期は16〜20週間ほどかかるとの事でしたが、少しでも早くして欲しいので送金後こちらから何度か確認のメールをしましたが、このランディもほんといい加減なヤローでさっぱり返事をよこしません。
頭に来るので3〜4日に一回の割合でメールを送り続けるもずっと無視という日々が続いていましたが、3月の終わりになって唐突に「完成したので発送する。」と連絡がありました。このアバウトさでは半年以上かかるだろうと思っていただけにちょっと意外でしたが、日本のオタク野郎がうるさくてかなわんと思ったのでしょうか(笑)。
そして4月の初め、アメリカから待望の荷物が届きました(しっかり関税もとられました)。中には写真で見た通りの可愛い星型の純白のベルト、何と言っても本物ですから感激もひとしおです。
ここであえて本物(リアル)と言う言葉を使いましたが、厳密に言うなら実際プロレス団体やレスラーが使用したベルトを正真正銘の本物と呼ぶべきでしょう。
ただ、あるチャンピオンベルトの販売サイトの定義によれば「プロのベルト職人が作った物が本物、一般向けに工場で大量生産され市販された物をレプリカ」と言うそうです。
今回の白いベルトは実際にスターダムのベルトを作った職人が全く同じクオリティで作ってくれたので立派な本物と言う事になります。

5月のゆずポンのバースデーに間に合って良かったと喜んでいましたが、いよいよイベントまであと二日となった日にとんでもない事に気がつきました!
改めてベルトをよく見るとこの白いベルト、「ワールド・オブ・スターダム」と赤いベルトの刻印がしてあるじゃないですか!

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 これが本物(トップロープのランディ・ジャクソン
製作)の白いベルト
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 同じくこちらが赤いベルト

白と赤、本物の写真と今回出来上がったベルトの写真をじっくり見比べて下さい。バックルだけでなく、サイド・プレートも赤いベルトの物である事がわかりす。
届いてから一ヶ月間気がつかない私も私ですが(苦笑)、まさかこんな大チョンボしているとは夢にも思いませんからね〜。それに本来赤いベルトのプレートはゴールドですが、そこだけは間違えずちゃんとシルバーで仕上げてあるので余計にわからなかったのです。
つまり白い革、シルバーのプレート、刻印だけが赤ベルトのものと言う世界に一つの超珍品なのです。

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アメリカから届いた白いベルトには何と赤いベルトのプレートが!

物理的にイベントには間に合いませんのでランディに一ヶ月ぶりに「プレートが間違えてる!」とメールだけして、返事を確認しないままベルトを持って上京、ゆずポンにベルトをお披露目したら大きな目をますます大きくして「あのオークションに出ていた分かと思ってびっくりした。」との事でした(笑)。

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 現役時代よりスリムに
なったゆずポン
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 このベルトはいつの日か
ゆずポンの実家の神棚に…

両国で引退記念にもう一本の白いベルトを贈呈されたゆずポン、私はてっきり実家の神棚に飾ってあるものとばかり思っていましたが、何とあれはヤラセだった事が発覚しました! とりあえずセレモニーでは本物の白いベルトを渡し、後日新たに作ったもう一本がプレゼントされる約束だったのが、経費節減の為か結局ウヤムヤにされてしまったそうです。
何とも気の毒なのでもし私が死んだらマイ・ベルトをゆずポンに譲ると約束して来ました。順番から言えば私の方が先に死ぬはずですから、ちゃんと遺言状にしたためておきたいと思います(笑)。
前回ご紹介のように白いベルトを8回連続防衛したゆずポンですが、やはり最初にベルトを獲った試合が一番印象に残っているとの事でした。

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 裏には記念のサインを入れて頂きました。

ベルトの裏側にサインを入れて頂く時「絶対に売ったりはしませんから。」と言うと「大丈夫、信用してますから。」と言って頂きましたよ(笑)。

ゆずポンは以前と比べて随分と痩せた印象、糖質カットと筋力トレが功を奏したようです。私も今年の初めからすると地味に4〜5Kg落とす事に成功しましたが、次回お会いするまでに更なる努力が必要です。しかし元レスラーは筋トレもお手のものでいいですね〜。
ゆずポンイベントの模様はこちらをクリック

会場にはスターダムの小川社長も来ていたので話を聞いてみるとアメリカのトップロープ社は対応がいい加減で手を焼いたとの事、やはりランディさん誰に対してもアバウトなんですね(笑)。私がプレートが間違えている事を訴えると「きっとそれ交換してくれないよ。」
案の定大阪に帰ってメールを確認しても例によってなかなか返信がなく、くどいぐらい何度も連絡したらようやく「アイム・ソーリー」と言って来ました。
返品は可能との事でしたが考えようによっては世界に一つの珍品ですし、第一ゆずポンのサイン入りですから返すわけにもいかずスッタモンダの末、改めて正しいベルトを注文する事にしました。それにしてもてめえのミステークのくせに次の分も全然値段まけてくれないんですよ(怒)。 今回は円高基調なのがせめてもの救いですが(*送金の約二週間後、英国のEU離脱により一時99円に、もう少し待てば良かった!)日本人の感覚ではちょっと考えられません。同業や仕入れ先で海外から直接輸入している人たちが「海外相手の商売は疲れる」と言う理由がよくわかりましたよ。
完成にはまだまだ時間を要しそうですが、いつの日かゆずポンの実家の神棚に行く予定のベルト、精魂込めて作って欲しいものです。

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