(前回からの続き)
「ウルトラマンレオ」のブルーレイボックス発売記念として東京&大阪にある「墓場の画廊」(凄い名前だ 笑)なるお店で「ウルトラマンレオ展」の開催が決定、我が大阪に主人公・おおとりゲンを演じた真夏竜さんがやって来る事となりました!
昔からずっとお会いしたいと思い続けていた憧れの人、真夏さんは私が過去何度か訪れた、ダンこと森次晃嗣さんのお店のファンミーティングのゲストとして毎年出演されますので、過去何度か予約にチャレンジしましたがいつもあっという間の秒殺で涙を飲んでいました。そんな折、真夏さんの方から大阪に来て下さるのですからこれはもう盆と正月が一度にやって来たような朗報、いささか大袈裟に聞こえるかもしれませんが、45年間会えなかった人ですよ!決して言い過ぎではありません。
12月の年の瀬にツーショット撮影券付きのブルーレイを入手して準備万端、私まだブルーレイのプレーヤー持っていないので観られないのですが(苦笑)…ま、いずれ買うつもりだったからいいか。 因みに13年前にはDVDを、さらにさかのぼりその10年前にはレーザー・ディスクも買っていまして…10年毎の新しい記録媒体、今回で最後にしてください(苦笑)。
年が明けた1月5日、待望のイベント当日はまだ仕事始めも迎えていない休日でしたが律儀な?私は真夏さんに敬意を表しスーツ着用で会場に向かいました。しつこいですが45年間会えなかった人にお会いできるのですから当然です(笑)。
「墓場の画廊」大阪店は心斎橋アメリカ村のビッグステップ内にあり、観覧無料の真夏さんのトークショーは屋外で行われましたが、到着するとちょうど真夏さんが歌のリハーサルの真っ最中、おおっ!本物だ!!
間近で見ると流石にお歳を召されましたが(45年経っているのだから当然)もうこの時点で感動のうるうる状態、本番前から出来上がっていましたよ(涙)。
MCをレオの宿敵・マグマ星人が務める粋な演出でトークはスタートしましたが、入場して来た真夏さん「待て、マグマ大使!」と大チョンボ!これには場内大爆笑でした(笑)。
「レオ」の思い出をしみじみと語り「最初の(撮影&放送期間である)一年間は自分ですが、あとの44年間はファンが支えてくれたから45周年が迎えられた」と感慨深け、最後は真夏さん自身が歌った主題歌を皆で大合唱する感動的なフィナーレとなりました。
ところで、大阪が終わると東京へと舞台を移す「ウルトラマンレオ展」ですが何故か?真夏さんのイベントは大阪のみの予定でした。
トークの最中その事に触れた真夏さんは「これ東京でもやるんでしょ?俺、呼ばれてないんだけど。」「同じお店で俺東京に住んでいるのに、何で大阪に呼ばれて東京で声がかからないの?」とツッコミ(当然と言えば当然の疑問)、そして「東京の最終日には行く」と電撃宣言!
こりゃ大変だ!と慌てて自分のスケジュールをチェックすると、ちょうどその日は協同組合ジェプラの新年会や水元先生の新春セミナーで東京へ出張している期間で内心ガッツポーズ、問題はイベントの内容と参加条件です。この後、お店に移動してのサイン会でブルーレイにサインを入れて頂きましたが、いくら何でもこんなお高い物、2つは買えません(苦笑)。
別に獅子に対抗したわけではないですが(笑)初代タイガーマスクのトートバッグを持っていた私にお店のスタッフの一人がびびっと反応しまして(因みにこの方、名前が佐山さん!)サイン会の列に並んでいる時に東京イベントについて聞いてみました。
「突然なんでまだ何も決まってないですが、皆さんもうブルーレイ持ってますからねえ」と悩ましげ、それからお店のサイトやツイッターをこまめにチェックする日々が続きました。
ところが月末の「レオ展」を待つまでもなく、このわずか6日後、私は再び真夏さんと会う機会に恵まれたのです!
レオの45周年を記念して真夏さんの奥様がやっている六本木のバーで通称「レオ会」が前年よりスタートした事を友人から教えてもらい、私の東京行きに合わせて申し込みに成功しました。
嬉しい事にこのイベント、原則は毎週開催(一年間限定)で、予約が二名以上になった時点で実施するとの事で、一緒に天龍&前田のトーク(詳報近日)に行く大阪の友人を誘ったので自動的に二名となりました。
1月11日当日、六本木の小さなお店に集まった参加者は大阪組の我々を含めた計4人、先週お会いしたばかりとは言え、まもなくここに真夏さんが現れるかと思うと緊張感が高まりました。ましてや今宵は小さなテーブルを囲んでの至近距離ですからね(汗)。
開始時間の19時、真夏さんの奥様がモニターに「ウルトラマンレオ」のカラオケをセットし曲が流れ出して少し経った時、店の扉が開いて真夏さんが登場しました!
察するに本来ならばマイクで歌いながら入場する手筈だったのが、タイミングを逸してしまったようです(笑)。
元々役者志望だった真夏さん、横浜のクラブの専属シンガーとして働いていた時、たまたまお店にやって来た真船禎監督(ウルトラシリーズを何度も担当)との出会いが運命を変えました。
その時は「いずれは役者をやりたいんですけど。」「じゃあ何かあったら声をかけるよ」の立ち話程度で連絡先の交換すらしておらず、2年の月日が流れた時、突然真船監督から電話があったそうです。
「ウルトラマンレオ」の主役を決めるオーディションで3000人もの候補がいたものの決まらなかった時に真船監督が真夏さんの事を思い出したのですが、携帯電話もない時代で前述のように連絡先もわからなかったのでつかまえるのに随分と苦労したそうで、「明日TBSに来い」の電話に事情もよくわからず出向いた真夏さん、20人ほどのスタッフの前で自己紹介と「アクション出来るか?」の質問に「少林寺拳法をやっていました。」と答えわずか5分程で面接終了、ここに真夏竜のおおとりゲンが誕生しました。
それにしても3000人も候補がいて主役が決まらないというのも凄い話、撮影のスケジュールもあるので普通ならその中で決めそうなものですが、そこに当時の円谷プロ&TBSの作品作りに対する妥協なき姿勢が感じられます。
真船監督からの電話は真夏さんが埼玉の実家に帰省して、留守番をしている時にあったそうですが、当時の真夏さんは実家には年に1〜2回帰る程度だったとの事、真船監督が真夏さんの事を思い出さなかったら、もしあの時実家にいなかったら、それ以前にオーディションで他の人に決まっていたら…真夏さんがレオになった事は宿命だったのです。
スタッフの誰か一人のインタビュー記事で読んだと記憶するのですが、真夏さんが主役に抜擢されたポイントはアクションが出来る事も大きかったと思いますが、今で言う眼力(めじから)にあるような気がします。
年令を重ね今は柔和で優しい目ですが、「レオ」当時のギラギラした情熱的な目は物凄く印象的で、まさしく「獅子の瞳」そのものでした。
ブラウン管の中のヒーローだった人をすぐ目前にして緊張しましたが、真夏さんはとても気さくで面白い方ですぐに打ち解ける事が出来ました。
私が「子供の頃の本放送ではとっつきにくくて再放送でハマった」事を話と「うん、そういう人多いみたいだね。」そして大阪での「マグマ大使事件」に突っ込むと「あれはネタだよ!」と言い訳されていました(笑)。
コアなファンは「あの時はどうだったのか?」「あの回のエピソードは?」と細かい裏話を聞きたがるものですが、真夏さん自身は「レオ」を見返した事は一度もないそうで、よく「皆さんの方が詳しいから」(笑)とおっしゃいます。
私の長年の疑問?「大村正司役の藤木悠さんが22話を最後に説明無く姿を消した理由」を質問したら「さあ?ギャラが高かったからじゃないの?」(笑)
因みに「レオ」から消えた藤木悠さんはその半年後に始まった「Gメン75」で山田刑事役でレギュラー入り(懐かしい!)、さらに余談ですがもう20年以上も前当社に「俳優の藤木悠さんがインタビュアーとして伺います」との電話があったのですが(有名人との対談記事を掲載する商売)私が不在で機会を逸してしまい、お会い出来ないままお亡くなりになってしまった事が残念でした(2005年没)。
楽しい時間はあっという間、サインタイムとなり先のレオ展で入手したレオキャップにサインを頂きました。レオのイメージカラーの赤にレオサイン入りのカッコ良さ、ゴルフの時ぐらいしか帽子を被らない私ですが、サイン入りでは勿体なくてとても被れません(笑)。
最後は冒頭で歌い損なった(笑)「ウルトラマンレオ」、そして最終回のラストで流れて涙を誘った名曲「星空のバラード」を熱唱、目の前で生歌が聴けるこの感動にまたもうるうる状態でした(涙)。
「レオ展」「レオ会」と二週連続で夢見心地の私、しかし「レオ月間」はまだ続きます!
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(次回へ続く) |
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