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孤高の天才 社長の経営日誌 田宮社長が好き勝手に織りなす独白です
  FILE No.667 2020.2.29  

「 うつ病 」

このブログの更新は2月の最終日、今年はうるう年につきブログも5週分で大変でした(笑)。写真をアップする予算は4回分で既にオーバー、そこで今回は珍しく地味に写真なしの構成となりましたが、そうなると自ずとテーマも限られまして、以前から書こうと思っていた私の最大の悩み?「うつ病」について取り上げて見ました。
私がうつ病かも?と悩んでいると書くと皆様は大笑いされる事でしょう(苦笑)。
月一で通っている肩こり治療の先生にその話をすると「田宮さんぐらい人生を謳歌している人は絶対にあり得ません。」 長州力じゃないですが「おまえに俺の何がわかるんだ!」と言いたかったです(笑)。

昨年10月、水元均先生主催の「やる気と感動の祭典」セミナーに出席した際、物販コーナーでうつ病に関する本を買いました。

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 村井先生の著書を読んで
愕然!

水元先生が壇上から「今、うつ病患者は大変多く企業は対策に頭を悩ませています。宜しければこの本を読んで下さい。」と話すのを聞いて、当社でもうつ病になって休職、辞めていった社員が何人かいたのを思い出し購入したのですが、帰ってから先ず著者の「村井哲之」の名前を見て自分の目を疑いました。
実はこの日のセミナーにも参加されていたこの村井先生、環境ビジネス関連のコンサルタントをされている方なのですが、私も過去に講演を拝聴、何度か面識のある方だったのです。
しかもその時の印象は小麦色に日焼けして、話し方もこちらが圧倒されそうなほどエネルギッシュな方だったので(ええええ〜っ、あの元気そのものの方がうつ病経験者!? 冗談だろ?)と、同姓同名の別人の事かと本気で思ったほどでした。
早速その日一晩で読破しましたが、読み進むにつれ背筋がゾッと凍りつくような感覚を覚えました。

一冊の本の内容をまるまるお伝えする事は出来ないので、詳しくは是非皆様にもお読み頂きたいのですが、元々村井先生は環境ビジネス関連の会社を経営されている方で、社長自ら率先垂範し輝かしい業績を上げていましたが、2011年、東日本大震災により主力のクライアントである東日本の小売業が甚大な被害を受けてから歯車が狂いだしました。
ビジネスモデルが根本から崩れ業績は急速に悪化、資金繰りに苦しみ這い出せない蟻地獄にいるような日々で眠れぬ夜が続き、赤い発疹など身体に次々と異常現象が発生、やがてはどうにもやる気が出なくなって(もしや自分はうつ病では!?)と疑いだしたそうです。
「失礼な話だが、それまで私にとってうつ病とはメンタルの弱い人がかかる心の病気であり、自分には絶対に起こりえない、全く持って縁遠い病気だと思っていた。」
自分がうつ病とは到底認めたくなかったものの、症状が一向に改善しない事から重い腰を上げて医者にかかるとやはり「うつ病」の宣告、「二週間も服用すれば大丈夫」と抗うつ剤を処方され飲み始めたものの一か月経っても効果は表れず、食欲は無くなり、休日も身体が鉛のように重くてだるく、とにかく何をするのも億劫と悪化の一途を辿りました。
「苦しくてこのまま自殺してしまいそう」追い込まれた村井先生は遂に専門施設に三か月間入院する事となります。
この時村井先生は主治医に「あのう、抗うつ剤はあまり飲みたくないんですが…」と訴えましたが、「気持ちはわかるけどこんな量じゃ、自殺しそうにまでなった貴方は治らないよ。今までの三倍ぐらいの薬を飲んで体に蓄積させないと全然足りない。」と言われたそうです。
病院での判で押したような規則正しい生活と薬を飲み続ける毎日を三ヶ月間続け、幾分良くなったかと退院後にこれから通院する病院を訪ねて待っていたのは「完治までにはあと1〜2年はかかります。再発率も30〜40%ですので慎重に行きましょう。続けて薬を飲み続けてください」と言う無情な言葉でした。
これでは何の為の入院だったのかと暗澹たる気持ちで通院と薬を飲み続ける毎日、そんな時、村井先生は偶然観たテレビの特集でうつ病の正体を知り目からウロコが落ちるような思いを味わいました。
うつ病のメカニズムは脳の最も古い部分、いわゆる人間の感情に関する部分である「扁桃体(へんとうたい)」が関係しており、扁桃体は大きな恐怖や不安が続くとストレスホルモンを過剰に分泌し、この状態が続くと脳はダメージを受けて萎縮し、意欲や行動力が著しく低下します。つまりうつ病とはストレスホルモンの過剰分泌という明確な原因がある身体の病気であり、精神の強弱に関係なくある条件下では誰にでも起こり得る病(やまい)だったのです。
「うつ病は決して心の病気でなく身体の病気なのだから、正しい治療をすれば必ず治る!」
ようやく前向きな気持ちになった村井先生はその後、血液中のPEA(リン酸エタノールアミン)の濃度からうつ病を診断する画期的な手法を導入している病院と巡り合い、治療を受けながら徐々に減薬に成功、二年の月日を経てようやくうつ病を克服し、地獄の苦しみと薬漬けの生活から解放されました。

前述のように、かつて我社でもうつ病になり休職した社員がいました。
当時は私もうつ病になる前の村井先生と同様、うつ病なんかになるのは心の弱い人、だからゆとり世代は使えないぐらいの感覚でしたから、今回村井先生の著書を拝読して、結局は辞めていった彼らに会社として精一杯のケアをしてあげれたのだろうか?と今更ながら思いました。
そして他人事でなく現在私自身も、もしやうつ病かも?という恐怖心に取りつかれています。
あまりにも過度なプレッシャーがかかると人間の身体は正常な防衛機能が働き、大量のストレスホルモンを出して脳にダメージを与えます。ようは自殺しないように暴走を止めてくれているわけですが、これこそがうつ病のメカニズムとすれば、経営者にうつ病が多いのも納得出来ます。
今に始まった事でもないですが夜眠れない日が多く、睡眠導入剤を飲む事もしばしばで、ちょうどこの本を読んだ昨年10〜11月頃が最もその傾向が強い時期だっただけに、余計にうつ病では?との恐怖にかられました。
幸いにも最近は薬に頼らず寝られるようになりましたが、私の場合仕事を離れた時、好きな事に熱中しているので、それによって辛うじて自分の中でバランスが取れているのだとつくづく思います。
年に一回ぐらい親父殿から電話がかかってきて「プロレスばかり観てないで商売に専念せい!」と怒鳴り散らされ「やっとるわ!」と喧嘩になるのですが(苦笑)、好きな事をせず、ほんとにうつ病になって自殺でもしたらどうすんだよ!
しかしその後母親とも電話で話す機会があり「お父さんも昔はよく睡眠薬飲んでたよ。でもあれは癖になるから気を付けてよ。」と言われました。やはり経営者は皆通る道のようです。

前田日明さんがインタビューでこんな事を語っていました。
「猪木さんは、今でこそ“元気ですかー!”とかバカやってるけど、昔は全然喋らない人だったんだよ。藤原さんなんて“あの人は自閉症だ”って言ってたもんね。
俺、その時初めて自閉症って言葉を知ったんだから。」
当時はうつ病と言う言葉がポピュラーじゃなかったので自閉症と例えたのでしょうが、まさかアントニオ猪木がうつ病!?
でも、経営者&団体のエース、さらには副業にも手を出していたあの頃の猪木さんの立場を思えば、そのプレッシャーは我々凡人にはとても想像出来ない極限のレベルだったはずですから、そうなっていても全然不思議ではありません。

日本のうつ病の患者数は現在100万人以上と言われ、そのうちの半分が現役のビジネスマン、さらにその半分の25万人が病気の悪化により退職を余儀なくされるそうで、社会保険制度による傷病手当の総額はなんと9999億円(!)にも上るそうです。
うつ病患者が増加する一方で、ただでさえ破綻の危機に瀕している社会保険制度は崩壊へのスピードが加速される一方、この本を読んで、うつ病が国をも滅ぼす恐ろしい病気である事を知りました。
村井先生は先ずはうつ病になってしまう人の数を減らし、不幸にもうつ病になってしまった人が適切な治療により一日も早く地獄から帰還できるよう、自分の体験談を広く世に知らしめて行きたいと訴えていましたが、私も先生の著書を参考にストレスホルモンが過剰に分泌しすぎないよう気をつけます。
その為に大事なのはやはり適度な息抜き、今週は暗い話題になってしまったので来週はプロレスネタ全開で行きましょう(笑)。

先日また肩こりマッサージに行って、撮って来たばかりの赤井沙希ちゃんとのツーショット写真を喜々としてお見せしていたら、じと〜っとそれを見ていた先生が一言…
「私が自信を持って言える事は一つ、田宮さんがうつ病になる事は絶対にありません。」
またそれを言うか! だから俺の何がわかるんだよ(苦笑)!

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