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社長の経営日誌

孤高の天才 社長の経営日誌 田宮社長が好き勝手に織りなす独白です
  FILE No.767 2022.1.29  

「 価格改定(6) 」

昨年来の原油価格の高騰を受けて容器やラップ、袋関係など各メーカーは秋頃から相次いで値上げを表明、我が業界は現在価格改定の真っ只中です。
その大半は2〜3月で決着すると思われますが(*これ書いているのは年末)いつの時代も値上げは大変苦痛を伴う作業、現場の苦労が偲ばれます。

それにしてもこの業界のメーカーの値上げのやり方は昔から変わりません、まず各社とも仕入れ担当者、もしくは私のところにアポイントの電話を入れて来ます。
「上司と一緒にお邪魔したいのですが。」(普段は全く来ない上司の出番!)
「状況説明に伺いたい。」
こっちだって新聞読んでるしニュースぐらい観てるわ(笑)、状況なんてわかっているからと断っても「いえ、どうしてもお時間を」と押し切って来ます。
あっ断っておきますがうちは値上げが駄目、交渉のテーブルにはつかないと言っているわけではありません。
企業の戦略的な部分がありますのであまり詳しくは書けませんが、日頃私と付き合いのある人なら昔から私がむしろ値上げの状況を歓迎しているのはご存知のはずです。
これは私だけでなく大手同業も概ね同じで、うちなどはまだまだ弱小ですが力のある問屋ほど値上げを歓迎しています。
理由は簡単、人件費や物流費などあらゆるコストアップにより経営が圧迫される中、これまで低利益で泣かされていた商売を適正価格に是正出来る千載一遇のチャンスだからです。
だからビジネスライクにさっさとやれば、と思うのですがメーカーさんにはまず初回は上司を連れて状況説明と文書を持参すると言うマニュアルがあるようです。
しかしこれが1社や2社ならまだしも10社以上がやって来て判で押したように同じ話をするのですからたまったものではありません。
当社の仕入れ部長(特命係!?)が「世間話に付き合っているほど暇じゃねえ」と怒っていましたが(笑)そうやって貴重な時間を割いて「状況説明」(と言う世間話)に付き合ってあげたのに、わざわざやって来てジャブだけ飛ばしておいてそれから何週間経っても具体的な見積書を出して来ないところが多いのがこれまた不思議です。
中には最大の繁忙期である年末ぎりぎりに提出して来て年明けから上げさせて欲しいと言ってきた馬鹿な会社もありましたが(苦笑)こういう非常識は論外として各社とも遅く提出する方が相手に親切と思っている節があるようですがこれは勘違いも甚だしいです。
何しろこちらとしてはどの商品が何%上がるのか具体的にわからないと見積書も作れませんし作業の遅れは利益損失に繋がりかねませんので、やむなく値上げされる側が「早く出せ!」と催促すると言う不思議かつドMな現象が起こるのです(苦笑)。
十年一昔と言う言葉がありますが、昔と同じように対象アイテムの価格表をデータでなくドサッと紙で持って来る会社もあり、世間はリモートだ、紙ベースでなくデータへと言う流れなのに我が業界は何処まで逆行しているのでしょうか(笑)。

すったもんだの末に準備が整い、ここからようやく本番、お得意先との交渉が始まります。
ユーザーの大半が弊社だけでなく複数の包材屋と取引しているのが常ですが、値上げのお願いに行くと何故か競合先が全くアクションをしていないと言うのも昔からよくある話、「おまえんとこは値上げの時だけ早いな」と過去何度も嫌味を言われました(苦笑)。
真面目な話、メーカーは弊社にだけ値上げしてるんじゃないかと疑心暗鬼になりクレームを付けますが、こういう時の回答がまた無責任で
「うちはK社、M社(いずれも競合先)に対しても値上げしています!」
しかしその後必ず「K社やM社がどうしたかまでは知りまへん。」
本来値上げと言うものはメーカーが問屋に、そして問屋が末端ユーザーへの売価を適正に修正して初めて完了したと言うのです。
自分のとこだけ上がればそれで良いと考える社に限って普段は「問屋様と手を取り合って」「共存共栄、顧客第一主義」ってどの口が言うんだ(苦笑)!?
随分昔の話ですが私が一番強烈に記憶しているのは某上場大手メーカーのエライさんなど、やはりお得意先との交渉が難航している(競合先の動きが鈍い)事を理由に値上げを保留にしていたら「もう待てまへん、○月○日から値上げさせてもらいます、タミヤさんがユーザーへの値上げが完了していないのはうちの知った事やおまへん、それを言うなら今後はうちが末端価格を決めさせてもらいます。」とケツをまくって来ました。
うちの顧問の先生にその話をしたら「上場企業と言ってもヤ○ザが本性を現したね。」と呆れていたものです(苦笑)。

おっといかんいかん、たまに仕事の話を書くと愚痴が止まらなくなるのでこのへんにしておきましょう…真面目な話、弊社は仕入先ともお得意先ともあくまで話し合いでこの厳しい状況を乗り切るつもりです。

心の病を防ぐ為にはプロレスネタが一番、次回は急に活き活きしたブログとなる事でしょう(笑)。

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