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社長の経営日誌

孤高の天才 社長の経営日誌 田宮社長が好き勝手に織りなす独白です
  FILE No.783 2022.5.21  

「 試合記録の謎(1) 」

3月22日、ペッパー・マーチンさんの訃報がネット記事で伝えられました。
「元プロレスラーで俳優のペッパー・マーチンさんが3月18日に死去していたと海外の複数のメディアが伝えた。85歳、長く癌で闘病していたと言う。
マーチンさんはカナダ・ハミルトン出身で、カナダのプロフットボールを経て1957年プロレスデビュー、チキンウイングフェースロックを武器に活躍した。
米国武者修行時代のアントニオ猪木とは組んで太平洋岸タッグ王座を獲得しただけでなく、対戦して場外で大乱闘を繰り広げた事もある。日本プロレスに65年、70年の二度参戦、 現役時代から俳優としても活動し、映画「スーパーマン2」など多くの作品に出演した。」

ペッパー・マーチンの名前こそ存じ上げていたものの、時代が違うのでリアルは勿論映像ですら観た事もありませんでしたが、「猪木と組んで太平洋岸タッグ王座獲得」のくだりに違和感を感じました。猪木信者の私ですらそんな話は初耳だったからです。
ネットで検索すると、昭和プロレス研究家として有名なミック博士のサイト「昭和プロレス研究室」の選手名鑑では、ペッパー・マーチンの事がこんなふうに紹介されていました。

ニックネーム 荒野の一匹狼
本名     ハワード・マーチン
身長 184cm 体重 108キロ
生年月日  1936年9月27日
出身地  カナダ・オンタリオ州ハミルトン
得意技  マーチンスペシャル
主要タイトル パシフィック・ノースウエスト・ヘビー
       パシフィック・ノースウエスト・タッグ
来日回数 2回 昭和40年 日本プロレス ウィンターシリーズ
          45年        ダイナミックシリーズ
                    アイアンシリーズ(残留)

カナダ出身でプロフットボールチームのハミルトン・タイガースで活躍後海兵隊に徴兵され、除隊後プロレス入り。変形裸絞め(チキンウイングフェースロック)をマーチンスペシャルとして使用、渡米武者修行中のアントニオ猪木と組み太平洋岸タッグ王座を獲得している。」

「荒野の一匹狼」と言うニックネームも今回初めて知りましたが、まるで西部劇の主人公?カナダ出身なのに何故マカロニウエスタン調なんでしょう(苦笑)。
それはともかく、冒頭の訃報記事のプロフィールがこの名鑑を元に書かれているのは明らか、しかし繰り返しますが私には「猪木と組んで王座獲得」がどうしても腑に落ちませんでした。

実は猪木さんの最初の自伝にして我が心のバイブル「燃えよ闘魂」に渡米武者修行時代、オレゴン州でのエピソードとしてペッパー・マーチンに関する記述があります。

「ここでも色々なレスラーと戦ったが、ノースウエスト・ヘビー級チャンピオンのペッパー・マーチンとタイトルを賭けての試合が印象に残っている。
マーチンは太平洋戦争に海軍で出征して、南太平洋で日本海軍と戦ったのが自慢で、何か勲章も持っていると言う話だった。そしてリングに上がると私を見下したような態度でペッと唾を吐き「イエロー」と吐き捨てるように言ったのが耳に入った。
私はカッとなり、“この野郎”とマーチンを睨み付けた。私の長兄の建郎は、私が生まれた昭和18年に戦死している。海軍で戦死したのは、南太平洋の激戦地と聞いていた。
“顔も知らない俺の兄貴はこんな野郎と戦って死んだのか”
そう思うともうカーッとなって私は夢中でマーチンに突進して行った。マーチンの攻撃も荒っぽく、エルボースマッシュとニーパットを乱発して顔面を狙って来たが私も必死だ。 空手チョップを叩き込み、ドロップキックで場外へ追い落として上がって来るところでブレーンバスターを狙った。だが敵もさるもの私は足を捕まれ場外に引き落とされメチャメチャな乱撃戦になったが、カッと見開かれたマーチンの目が兄の仇に見えて、その顔のど真ん中にナックルパンチを叩き込み観客席に殴り倒していた。結果は反則負けだったが、私は胸をすかっとさせて会場から引き上げた。」

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同じページにマーチンの顔写真も掲載されていますが(写真参照)、後に俳優となっただけあって今見ると渋い二枚目、しかし当時子供だった私には“猪木の兄の仇”と凄く憎たらしく見えました。
長年猪木のにっくき相手として脳裏に刷り込まれていたので(ペッパー・マーチンにあやまれ! 苦笑)二人がタッグを組んで王座獲得の話に強烈な違和感を覚えた次第です。
おまえ何年プロレスファンやってんだよ、戦った者同士がタッグを組むなんて日常茶飯事じゃないか、と言うなかれ(笑)、真相を究明すべく調査を開始しました…。

(次回へ続く)
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