包装資材の専門商社 タミヤ

ホーム タミヤのチカラ 商品ラインナップ 環境保全活動 会社情報 お問い合わせ

会社情報

Home > 会社情報 > 社長の経営日誌
会社概要
主要販売・仕入先
社長の日誌

社長の経営日誌

孤高の天才 社長の経営日誌社長の経営日誌 田宮社長が好き勝手に織りなす独白です

FILE No.377

2014.6.7
「 ブラジル・ドバイ最新流通視察(5) 」

(前回からの続き)

第5日目 4月23日(水)

この日はリオからサンパウロへの移動日です。
空港内の本屋を覗くと、ブラジルが本場のグレイシー柔術の雑誌を発見しました!
朝9時15分の国内線に搭乗、10時21分に到着したサンパウロは日本とほぼおなじぐらいの大きさで州全体で3000万、市内に1800万の人口を持つブラジル、ひいては南米で最大の都市です。
気温は25℃、涼しい! 連日30℃越えのリオと比べると格段の過ごしやすさでした。

視察前の腹ごしらえのランチはショッピングモール内のマクドナルドで済ませました。
ビッグマックの価格を比較して世界各国の経済力を測る「ビッグマック指数」ではありませんが、ビッグマック単体は13レアル(約572円)、セットだと19.50レアル(約858円)でした。日本へ帰国後調べてみたら単体349円、セット669円だったのでやはりこちらの方が少し割高です。
食事後、時間に余裕があったのでモール内にあったカルフールを見学、リオで訪れたモールには食品売り場が無かったし、こっちに来て5日目にしてやっと食品スーパーを見る事ができました。肉食のイメージの強いブラジルですが、ちゃんと鮮魚売り場もありました。ただ海に面した国なのにこちらでは肉より魚の方が割高です。やはり食事は肉が中心なのでしょう。

13時にやって来たブラジルスーパーマーケット協会(abras)はブラジルの日本商工会議所を母体として27の州が参加している、加盟企業の総売上げ272億レアル(11兆4300億円 *前年比112%のアップ)全店舗数84000店(*0.4%のアップ)、総人員98万8500人(*0.2%のアップ)を誇る大きな組織体で、この売上規模は日本のスーパー全体の数字に匹敵します。
加盟店舗はやはり食品をメインとしており、その取扱量はブラジル国内総生産の5.6%を占めるそうです。 会議終了後移動して、加盟企業の店舗を視察させて頂きました。
先ずはブラジルで第一位の店舗数を持つエクストラで面積1万2000m2、45台ものレジが並ぶ広い店内は平日でも1万人、休日になると1万3千人の客で賑わうとの事、店員たちはローラースケートで走り回っていました。
続いて見学したザファリは8000m2、35台のレジを持つハイパーマーケットで売上げの80%は食品ですが、単品で一番売れるのは意外にもトイレットペーパーとの事で、トイレットペーパーだけで長さ20mもの売り場を作っていました。
因みにこのお店、可愛いリスをロゴマークにしており、リスパックさんが見たら喜びそうです(笑)。

夕方、今夜から泊まるホテルに到着するとホテルの前に若者が沢山集まっていました。
一瞬我々を歓迎してくれているのかと思いましたが(笑)どうやら誰か有名人が宿泊しているようです。後にガイドさんが調べてくれたところによるとデミ・ロヴァートというアメリカの女優&歌手が一週間滞在していて、その追っかけが集まっていたのです。
そのデミさんがファンサービスでベランダから顔を出し手を振ると皆黄色い声を上げて大喜び!歌ったりコールしたりの大騒ぎ、いや〜、皆さん青春してますね〜。
チェックイン後、追っかけ軍団を横目に有志にて近所のメキシコ料理店に出かけ、タコスを頂きました。
第5日目のダイジェストはこちらをクリック

第6目 4月24日(木)

サンパウロで迎える初めての朝、、ビュッフェスタイルのこのホテルの朝食には嬉しい事に日本食がありました。地球の裏側で味わう味噌汁の美味しい事よ…。

 クリックで拡大
 プロポリス商品を製造販売しているMNプロポリス社

8時に出発して2時間、10時に到着したのは郊外にあるMNプロポリスさんの本社工場です。
同社はブラジル移民である現会長の松田典仁氏が1982年に創業した、プロポリス製品を幅広く製造する会社です。
松田会長は日本で学んだ稲盛和夫氏の哲学を経営に取り入れているとの事で、自身の生い立ちから経営哲学までを語ってくれました。
稲盛氏と言えば何と言っても「燃える闘魂」(FILE No.359参照)ですが、色々なお話をあまりにも熱く語ってくださるのであっという間にタイムオーバー、結局次のアポイントに遅れる羽目になりました。
昼食はその松田会長がサイドビジネスで経営するラーメン屋で味噌ラーメンと餃子を奢って頂いたのですが、個人的にはこの昼食と前夜のタコスがブラジルで一番美味しい食事でした(笑)。

 クリックで拡大
 夕方にはJETROサンパウロへ

夕方16時にJETROサンパウロオフィスに到着、本来なら14時に商工会議所に寄る予定でしたが、前述にように松田会長の熱弁を聞いているうちに間に合わなくなりましたので商工会議所の方にもこちらに来て頂き、ブラジル日通さん、ダイソーブラジルさんも加わってブラジルの総まとめをお聞きしました。
2042年までは人口増加が認められる一方、出生率の低下による少子高齢化は既に始まっており、年に7〜8%ずつ上がっていく人件費、高い税金、昔ほどではないにせよ高いインフレ率と、ブラジルの抱える問題点が浮き彫りにされました。
例えばこちらではカローラが400万円ぐらいですがその半分近くが税金だそうです。
インフレ率に関しては、政府は上限を6.5%で抑える目標を掲げていますが現状は厳しいとの事、何しろ60〜80年代には月間で84%(瞬間的には三桁!)を記録したと言うのですから恐ろしい…、猪木さんが80年代にブラジルでやっていたリサイクル事業「アントンハイセル」もこの狂乱インフレによって失敗に終わったのです…。
「BRICsブームが収束する気配はない。」
これは今回の視察のダイレクトメールに書かれていた一文ですが、こちらに来てみるとBRICsと呼ばれたのも今は昔、その言葉自体が既に死語になりつつあると言う厳しい現実が待っていました。やはり何でも実際現場に出向いて見たり聞いたりしない事にはわからないものです。
ブラジル日通さんからは物流事情をお聞きしましたが、道路の舗装率はわずか12.9 %で、中国が53.5%ですからかなり遅れている事がわかります。道路がガタガタなのでバスに乗っていても揺れが物凄く、シートベルトをしていても大袈裟でなく飛び跳ねて天井に頭をぶつけるかと思いました。大都会のサンパウロですらこの有様ですからもっと地方に行けば殆ど未整備なのでしょう。
この劣悪な道路状況に加え盗難被害も多く、そのリスクを避ける為のGPS搭載や高額の保険料も当然コストにはねかえります。現金輸送などはそれこそ、機関銃を持った軍隊かと間違える程の重装備で行われるそうです。
このように物流コストが大きい国なので日本から商品を輸入すると、日本からサントス港に持ってくる費用と、そこからサンパウロまで横持ちする費用が全くイーブンと言うのですから殆ど笑い話です。
100円ショップとして有名なダイソーさんの現地法人であるダイソーブラジルさんのお話では、日本と全く同じクォリティの商品をこちらでは6.9レアル(約300円)均一で展開しているとの事、但し州をまたぐとただでさえ高額の税金がより複雑化するので、サンパウロ州内に特化しているそうです。
因みに可愛いデザインの弁当箱やファンシー商品が一番の売れ筋との事でした。

会議が終わると一旦ホテルへ引き上げて再出発、実は今宵は前日訪問したブラジルスーパーマーケット協会さんが主催のパーティがあり、我々もご招待頂いていたのです。
パーティの開始は19時からで当然日本人の感覚なら遅れないように最低30分前に集まるのが一般的なマナーですが、ブラジル人の感覚は全く逆のようでガイドさんには「早くて21時ぐらい開始ですよ。」と言われていました。我々も半信半疑ながら少しゆっくり目、と言っても19時45分ごろに到着すると本当にまだ始まっていませんでした。しかし既に大勢の人が集まりロビーでグラス片手に大賑わい…我々もその輪に加わって待っていましたが、いつまで経っても開場する気配がありません。
20時半になってやっと扉が開き、指定のテーブルに着席できました。
(あ〜、やっと始まる。腹減った〜。)と安心したのも束の間、ここからまた延々と主賓のスピーチ(当然ポルトガル語)が続き目眩がしそうでした。
結局、乾杯と食事の開始は21時半になりました。日本で19時からのパーティならもう終わっている時間なんですけど(笑)。
23時半、まだパーティは終わってないものの一通り食事の済んだ我々は一足先に退散、ホテルへはかろうじて日付けが明日になる前に帰り着きました。
翌日は本来は朝9時出発でしたが、アポイントのないスケジュールなので私から近江部長に進言して10時発に変更して頂きました。

(次回へつづく)
<過去の日記>
サイトマップご利用にあたってプライバシーポリシー

(c) 2007 TAMIYA.Ltd