(前回からの続き)
藤波辰爾選手とベイダーによる豪華トークショーから一夜が明け、いよいよ今宵は後楽園ホールで藤波選手のデビュー45周年記念試合の第1弾が開催されますが、残念ながら二泊出来ない私は大阪に帰りました。
45周年を祝って長州力や武藤敬司も参戦と超豪華な出場メンバーが揃ったこの大会、ゲストとして前田日明さんや木村健悟さんも来場して花を添えました。
40周年の時に呼ぶのを忘れていた(笑)健悟さんを何を置いても招待する事は1月の段階で表明していた藤波さん(FILE No.510 参照)、そして前田さんが来る事も早いうちから情報を掴んでいましたが、土壇場になってまさかのまさか、アントニオ猪木様の来場が決定!
ああ、もうちょっと早くわかってたら何としてでも生で観たかった(涙)…今更予定の変更も出来ず後ろ髪を引かれる思いで帰阪しました。
知人たちが何人か観戦に行っていたので速報で様子を伝えてもらいましたが、思わぬアクシデントが起こっていました。
藤波とベイダーが相まみえる豪華6人タッグが終わり、これからセレモニーが行われると言う時、ベイダーがリング上で突如倒れたのです!
後で映像を観るとタイミングの悪い事によりによって猪木さんが入場して来る時でした。
慌てて皆がベイダーを取り囲んで介抱する一方、リングに上がった猪木さんがベイダーを気にしながらスピーチすると言う微妙な空気の中、幸いにもベイダーは目を覚まし自分の足で歩いて控え室に引き上げて行きましたが冷やっとするシーンでした。
久々の日本、それも藤波選手の記念試合と言う事でがんがん飛ばしすぎたのか、そもそも 試合自体が無謀だったのか? 血圧も高そうですし、体重は170kg以上あると思われ明らかにウエートオーバー気味に見えます。いずれにせよこの後、博多&大阪と、試合とイベントが続くので不安になりました。
そして二日後の博多スターレーン、東京と違い博多と大阪は試合が終わった後に同じ会場でトークショーが行われる予定でしたが、Facebookで現地からの情報を収集すると、ベイダーの体調を考慮して急遽イベントの方は中止になっていました(スリーショット撮影会のみ開催)。
「ベイダーの体調を考慮して」との事でしたがそれなら試合を欠場してイベントのみ参加が普通かと思うのですが…そこはやはりプロレスラー、あくまで試合が最優先と言う事でしょう。地元のファンは残念だったでしょうが、試合の方は東京に続いて藤波VSベイダーの第2ラウンド、問題なく終わって何よりでした。
しかし試合のみでイベントが中止なら何だ、余裕で日帰りでも行けたじゃないですか、行けば良かったかなと地団駄を踏みましたが当日の開場時間にわかっても大阪の私にはどうにもなりません(苦笑)。
そして翌日はいよいよファイナル、相撲で言えば千秋楽、あ〜、私にとってはやっと試合が観られる!待望の大阪大会がやって来ました。
昭和の時代から大阪でのドラゴン人気は根強いものがあり大阪府立体育会館第2競技場は超満員で熱気ムンムン、会場に到着した私はベイダーの欠場、もしくはイベント中止の貼り紙がしていないかドキドキしていましたが、どうやら予定通り試合もイベントも行うようです。
グッズ売り場ではつい誘惑に負けてベイダーのマスク買っちゃいましたよ〜
…今回のツアーで着用している紐状タイプと、お馴染みの黒いタイプの二種類がありましたが、やはり私の思い入れが深いのは初期の黒マスクと言うわけでこちらを購入、マスクマニアでは無いはずなのにとまた一枚コレクションが増えてしまいました(苦笑)。
試合前にはベイダーのサイン&撮影会がありましたが、明らかに不機嫌モードでぴりぴりとした雰囲気、取り囲んだファンも皆緊張していました。
右の写真をご覧頂ければわかるように、ツーショット撮影時も明らかに目が怒っています…怖っ!
Facebookに写真をアップしたら友人からのコメント「田宮さん、ベイダーを怒らせちゃ駄目じゃないですか!」って、知らないっての(笑)!
体調が悪いと言うよりも、試合後とは言え東京であんな醜態を晒してしまった事で必要以上にナーバスになっていたのではないでしょうか? そして迎えたメインイベント、この日は藤波とベイダーがタッグを結成、長州力を加えた歴代IWGP王者トリオが実現しました。
豪華レジェンド軍がそれぞれ持ち味を発揮、最後は長州のリキラリアットから藤波のドラゴンスリーパーに繋ぐ連携(東京と全く同じフィニッシュだったのはご愛嬌 笑)で見事有終の美を飾りました。
(ドラゴン45周年記念試合の模様はこちらをクリック)
試合終了後、試合&イベントW参加者のみの特典として藤波選手とリング上でのツーショット撮影会が行われ、私はこの日の為にWWFインターナショナルヘビー級のベルトを持参、本物よりはいささか小ぶりなレプリカですが藤波選手も珍しそうに「これどうしたの!?」とまじまじとベルトをを眺めていました。毎回ベルトを持参する奴としてすっかりドラゴンにも認知されたようです(笑)。
しかし私としてはプロレスファン歴42年(ブランクあり)、生まれて初めて本物のリングに上がれた事にも感動しましたよ。裸足の足でリングの独特の柔らかい感触を十分に味わいました。
週刊プロレスにファンがレスラーとの記念写真を応募する「PHOTO自慢」と言う名物コーナーがあり、この日の藤波、ベイダー両選手との写真を送ったらドラゴンとのツーショットの方が見事に掲載されました。
以前の華名選手とのツーショット(その時はモノクロページ)以来2年ぶりの採用となりましたが、実は私、今年に入ってから撮影した写真をコンスタントに送り続けていたものの、ことごとく没の憂き目に合っていました。
毎週見ていると現役の選手ばかりが優遇されているようで、私が送ったのはゆずポン、アニマル・ウォリアー、ザ・コブラ、ケンドー・ナガサキ、前田日明、スタン・ハンセン、アブドーラ・ザ・ブッチャー、ジェイク・ロバーツ etc…引退した人ばかりじゃないか(笑)!しかしこの偏った傾向には頭に来て、今回の応募の際の読者アンケート欄に「週プロのこのページは現役選手専門なのしょうか?もっとレジェンドを大切にして下さい!」と意見を添えたら採用になったのです(笑)。
どうも私の言葉が効いたようで私の写真掲載と前後して天龍源一郎、ハルク・ホーガン、初代タイガーマスクと毎週一人ずつの割合で引退、あるいはレジェンドと呼ばれる選手とファンのツーショットが載るようになりました。これで私の再登場の可能性も強まったぞ!
時間を置いて改めてリング上では藤波&ベイダーによるトークショーが開始、三試合を無事完走出来た事でこの時のベイダーの表情には笑顔が見られましたが、イベント終了後、エプロン際にいた私にベイダーがリング上から不意に飲みかけのポカリスエットのペットボトルを渡したのでびっくり!見ていたファンはどっと沸きましたがこんなもの貰ってもな〜と私も苦笑い、それからベイダーはリングを降りようとするもあの巨体だけにかなり大変そう、一旦ごろりと寝転がってサードロープの下を潜ろうとするも四苦八苦していました。一瞬身体を支えてあげた方がいいのかな〜と思いましたが恐れ多いし、170kgなんてとても支えられそうにない、それにやはり怖い!どうにか自力で場外に着地成功したベイダー、私の手からペットボトルを取り上げると控え室へと向かいました。な〜んだ、ちょっとの間持ってろって事だったんですね(笑)。
全イベントが終了、藤波&ベイダーのWサインをIWGPベルトに欲しかった私は東京では空振りに終わった出待ち作戦に再トライしました。
今宵がラストチャンスですが、大阪府立体育館も逃げ道?が一杯ありそうな会場です。
正攻法でホールから出たロビーで待機しましたが、ここにいたファンは私を含め3人、 第二競技場は地下なので、階段を上がった1Fでは6〜7人が待っていました。
試合前のあのベイダーのぴりぴりムードを思えばサインは難しいだろうな、と正直半ば諦めかけてはいたのですが、こうなれば駄目で元々の心境、長時間待っていると藤波選手とベイダーが荷物を持ってロビーに出て来ました!
二人が一緒に帰るのが誤算と言えば誤算、咄嗟にどちらにアタックするかを選択せねばならない状況になり、三人いたファンのうち一人が藤波選手に、私ともう一人がベイダーに近づきました。日本にいる藤波選手はまたチャンスがありそうですが、ベイダーはこれを逃すといつ会えるかわからないからです。
ベルトにサインをお願いすると一瞬躊躇?緊迫した空気が流れ、これは駄目かなと思いましたが、黙ってマジックを受け取ると「ベイダータイム」と書いてくれました!よ。いや〜嬉しかった、サンキュー・ベイダー!
大きな荷物を持って階段を上れないベイダーを気遣い藤波選手がエレベーターを呼ぼうとするも使用不能、この日はメインアリーナでも何か別のイベントをやっていた関係でしょうか…エレベーターの前に立っていた警備員に「プロレスの藤波です。足が悪くて階段で上がれないので。」と頼み、時間がかかりましたが、ようやく二人とも地上に上がる事が出来ました。
1Fで待っていた6〜7人の出待ち組がベイダーにサインを求めに行くも不機嫌そうに「NO」と拒否、だんだん空気が重くなり、皆でタクシーで立ち去る二人を見送るだけでした。結局ベイダーのサインをゲット出来たのは私ともう一人だけ、あの時は人が少なかったから良かったのでしょう、最初から10人ぐらいで頼みに言ってたら全員追い払われていたでしょうから本当にラッキーでしたよ。それともペットボトルを持ってあげたのが良かったのか(笑)?
こうして無事終わった藤波辰爾選手のデビュー45周年記念試合、秋頃には再度大きなイベントをやり、そこにはまた豪華なゲストを呼ぶつもりとの事でしたので楽しみです。
試合やイベント終了後、「次は50周年!」の声も飛んでいましたが、偉大なリビング・レジェンドである藤波選手なら本当に実現出来ると思うし、その時にはドラゴンの横に再びベイダーが立っている事を確信しています。
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