FILE No. 946 「赤の社用車」

「赤の社用車」

会社で使っている車(いわゆる社用車)を新しく乗り換えました。
これまでは白のクラウン(アスリート)を使っていましたが、約15年も乗ったにも関わらず、37000Km程度しか走っていませんでした。
私は原則電車通勤、車で帰るのは大きな荷物がある時などせいぜい週に一回程度なのが最も大きな原因で、時間的には電車より車の方が早いのですが、通勤を車にしてしまうと日常生活の中で歩く機会が激減してしまうので敢えてそうしています。
皆から勿体無い、そもそも社用車不要では?等と揶揄されていますが、以前の某コップ屋さんじゃあるまいし社長の車が一番距離走っていたらそっちの方が問題でしょうが(爆笑)。
これまで乗っていた車は役員に譲り、新車として同じクラウンのクロスオーバーを購入、色はなんとワインレッド(笑)!因みに我が社に赤色の社用車が登場するのは実に30年以上ぶりの事です。

新社用車は赤のクラウン

私が運転免許証を取得したのは大学生の頃、西大寺にある奈良自動車学校に通っていましたが、元々さして車に興味が無い事に加え当時は結構忙しくて通う時間がなかなか取れず、期限ぎりぎり、半年がかりの卒業でした(汗)。
免許をとって初めて買った車がダイハツの軽、シャレード(現在は廃盤)、CMソングに松田聖子の「天使のウインク」が使われていて、今でもこの曲を聴くとこの車を思い出します。
色は勿論、赤(笑)、本当はオートマチック車にしたかったのですが、当時はまだまだマニュアル車が主流だったのでそれに慣れておかないと社会に出た時に困ると親父殿が猛反対、渋々マニュアル車を買う羽目になりました。
大学の先輩がオートマ車に乗っていて、見るからに楽ちんそうで羨ましかったもので、何しろ不器用な私はギアチェンジがどうにも下手、しょっちゅうノッキングを起こしており、たまに母親を乗せると「なんであんたの車、お父さんのと違って(自分はちゃっかりオートマ!)ガタガタガタッて言うの?」と笑われたものです(苦笑)。

リスパックに入社して東京に引っ越す事となり、車は会社(当時はまだ田宮紙業社)に買い取って貰いました。5年後、私が帰って来た時には既にありませんでしたが、一時期誰かが赤のシャレードを営業車に使っていたはずです。
入社後の営業車は主にカローラでしたが、社長就任後、親父が乗っていた事もありクラウンを踏襲しました。
そう言えば社長就任後の初期に乗っていたクラウン(色はずっと白でした)には苦い思い出あり、一度盗難にあってしまったのです(涙)! それもよりによって会社の敷地内の駐車場での話ですよ!うっかりキーを差したままにしていた私のチョンボですが、まさか白昼堂々会社の入り口から敷地内に入り車を盗んでいく奴がいるとは…。
暫く経って警察から盗まれた車がある場所に放置されていたと連絡がありましたが、証拠隠滅の為車内に消火器の泡をぶちまける用意周到さ、勿論車はそのままお釈迦、これに懲りて駐車場に監視カメラを設置しました。

5月に納車された赤のクラウン、これまでのと殆ど同じだろうと高を括っていたらカルチャーショックの連続でした。
先ず、サイドブレーキが無い(Pのボタンを押す)。
運転席のリクライニングシートを調整する必要が無い(設定しておけばエンジンONと同時に自動リクライニング)。
専用ボックスにスマホを置いたらコード無しで充電してくれる…etc
他にもまだまだあるのですが、15年の間にこれほど進化したのかと目から鱗が落ちっぱなし、しかし実は一番驚いたのは…。
滅多に聴かないものの前の車には常時20枚ぐらいCDを積んでいて、積み替えようとしたらCDの挿入口が無い(爆笑)!
それで思い出したのが30年ぐらい前の話、前述のようにうちの親父もクラウン党でしたが、ある日新車に乗り換えた時「繁人、大変や、ちょっと来てくれ!」と大騒ぎ、
「どうしたん?」「この車、カセットテープを入れるところが無いぞ!」(爆笑)。
30年の時が流れ、息子も同じ事をしていましたよ(笑)。
クルマ屋さんが気を遣って「何ならCDお預かりしてUSBに落として来ましょうか?」と言ってくださいましたが、遠慮して未だ依頼はしていません。

納車以来まだまだおっかなびっくりの状態で乗っていますが、ゴルフも辞めてしまった現在、遠乗りする機会がほぼ無くなりましたので、将来乗り換える事があったとしても、最低走行距離数の記録をまた更新してしまいそうです。
それにあと15~20年も経てば私も免許返納を考えなければいけない年齢ですが、もし乗り換えるとしたら次はいよいよ空飛ぶ車かもしれません(笑)。
大阪万博で「空飛ぶ車」が展示されていましたが、皆が突っ込むようにあれは車と言うよりヘリコプター、大きなドローンで些か肩透かしでした。
空飛ぶ車と言うからにはやはりタイヤがあって地上を走りそのまま空へ飛んでくれないと(「ロボット刑事」の空飛ぶパトカー、ジョーカーを知っているか!?)。

未来の空飛ぶ社用車を夢見て、赤のクラウンを大切に乗らせて頂きます。