FILE No. 965 「ザ・ハングマン(3)」~生誕45周年記念~

ザ・ハングマン(3)」~生誕45周年記念~
(前回からの続き)
初期の「ザ・ハングマン」の魅力は何と言っても、顔を変え指紋を消し戸籍を抹消して生きる死人になった事による彼らの言い知れぬ哀しみが随所に描かれていた事でした。
家族にも会えない(*植木等演じるパンは客を装いパン屋を営む妻子に密かに会っていたが 笑)友達すら作れない、彼らは想像を絶する孤独感を満たす為、オフには酒やたばこに溺れ、その反動でオンでは悪を容赦なく制裁しました。
ハングマンのメンバーの中でも中国武術によるアクションで人気があったのがドラゴン(ディオン・ラム)で、第8話で負傷して香港に帰国したと言う設定で一度は番組を降板しましたが視聴者から復活を望む声が殺到、第22話から再度ハングマンに加わりました。
残念ながら第47話で殉職となり再降板、その後長い間ディオン・ラムさんの情報がありませんでしたが、帰国後俳優業だけでなくアクション映画監督として大出世されている事が判明しました。
余談ですが、以前にプロレス関連で付き合いがあった奴に香港映画評論家を“自称”している輩がいたのですが、そのくせディオン・ラムを知らない、ハングマンも観た事がないと言うので呆れたものでした。ある時こいつからハングマンのDVDの貸し出し要請があり、友人・知人の頼みなら出来る限りの事はやってあげる私でしたが、こいつは日頃の言動から書籍や映像を買い集める事が目的でろくに読みもしない、観もしない事を知っていましたので(例えばこの時点で5年前に入手した「ファイヤーマン」DVDを一度も視聴していなかった)返事を先送りしていました。
この直後、別件で理不尽な被害に遭い、こいつとは絶縁したのですが、もしDVDを貸していたら回収不能で泣き寝入りになるところでした。
実際にその後広島の方で、こいつに貴重なプロレスビデオを騙し取られた被害者と知り合い、私もあわや二の舞になる寸前だったと冷や汗、いや~、危なかったです(汗)。
皆様、マニアを装う悪質な詐欺野郎に気をつけましょう!
おっと話が脱線、馬鹿の話はこれぐらいにしてハングマンの話題に戻ります。
他のメンバーチェンジとしては第13話で紅一点のベニー(あべ静江)が殉職、14話から後任としてタミー(夏樹陽子)が着任、そして最大の衝撃が2クール(半年間)が終わる第25話でリーダーのブラック(林隆三)とバイク(加瀬慎一)が壮絶な爆死をした事でした。主役が死んでしまってこれからどんな展開となるのか?
翌週が待ち遠しくて仕方なく、楽しみにチャンネルを合わせた私の目になんと絞首刑台が飛び込んで来ました!
(な、なんじゃこりゃ!?) テーマ曲はこれまでと同じで、この回(第26話)からオープニングタイトルとナレーションが一新されたのです(ナレーターは変わらず森山周一郎)。
「日本人の行方不明者、現在7万8千人、身元のわからない死者の数、2万8千人。
俺たちもその中に含まれる。顔を変え指紋を消し戸籍を抹消して死人となった。
俺たちの得たものは年俸4千万円。失ったもの、人並みの幸せ。
しかし許せぬ悪を見る時、熱い血が全身を駆け巡り、悪に挑む時、胸の鼓動は高鳴る。
俺たち、生ける死人の名は ザ・ハングマン!」
(か、かっこええ~!)おしっこちびりそうなぐらい(笑)痺れた私、この前期と後期の2種類のナレーションを丸暗記して、興味も無い友達に無理矢理聞かせてはヒンシュクを買っていました(笑)。
この回からブラックに代わりマイト(黒沢年男)がリーダー格となり、新メンバーとしてデジコン(名高達郎)が加入、新生ハングマンが始動しました。
後期のハングマンはマイトのキャラも相まってエンタメ色が強まり、ハンギングもより派手に、そのぶんハードボイルド的要素は薄まりました。
当時我が家で購読していたスポーツニッポンには毎週、関西地区のテレビ視聴率ベスト20が掲載されていました。
その頃金曜夜10時の「必殺仕事人」(必殺シリーズ)が大人気で関西では毎週30%以上の高視聴率を獲得していましたが、ある時をこんな解説記事が掲載されました。
「10時からの必殺が絶好調だが、相乗効果で9時からのハングマンの人気も高まっている。今週も22%(第33話)と先兵役を果たしている。」
私にとって80年代の金曜夜はテレ朝タイム、8時から「ワールドプロレスリング」9時から「ザ・ハングマン」10時から「必殺仕事人」、チャンネルを変える必要なし(笑)、充実の青春時代でした(いったい何時間テレビを観ている!?)。
しかし幸せは長続きしません、何事も始まりがあれば終わりがあると言う事をすっかり忘れていました…。
(次回へ続く)




