♪インドの山奥で 修行して〜♪(懐かしや「レインボーマン」の主題歌!)
先月、11日間の長期に渡り二度目のインドの視察に行って来ました。
今回、たまたま持っていった15年前の週刊プロレスに「10人中6人はもういい、と言うインド」の文字が出て来たのには驚きましたが(笑)確かにインドは一度行くと魅せられて病みつきになるか、もう行きたくないと思うかの両極端に別れると言われます。
私も一度行って5年以内にまた行きたいと思っていたのですが、前回お世話になった日本小売業協会主催のインド視察が今年(通算第8回)でひとまず最終回と言う話を聞き、これを逃すともう生涯チャンスは巡って来そうにないので迷わず申し込みました。
前回の視察(FILE No.267〜270参照)から早や3年、タイミングとしてはベストですが1月の初めに毎度お馴染みの近江さんに確認したら4〜5人しか集まっていないとの事でした。
こりゃいくら何でも中止だな〜と半ば諦めていたらどんな裏技を使ったのか(笑)出発僅か三週間ほど前に近江さんを含めた6人で強行が決定、それからビザの申請だ、成田までの飛行機手配だと慌ただしく準備が始まりました。
第1日目 2月15日(日)
出発日は成田空港に集合、今回は少人数なので旅行社の添乗員同行はありません。
もっとも、現地では日本語が喋れるガイドさんがスルーで付き添ってくれたし、近江さんも英語がペラペラなので別に添乗員って要らないんですよね〜、そのぶん費用安くしてくれる方がよほど嬉しいですわ。
30分ほど遅れて正午12時に飛び立ったエアー・インディアの飛行機は8時間半のフライトのはずが何故か10時間もかかりました。
いいかげんウンザリでしたが、現地時間で19時半(日本との時差は三時間半)にようやくインドの首都、デリーに到着しました。
早速インド料理での夕食会となりましたが、しっかり機内食が二度も出たし旅の疲れもあって食欲も湧かず、21時半にくたくたでホテルにチェックインしました。
海外のホテルでは歯磨きや歯ブラシなどのアメニティグッズが部屋にない事などざらなのでちゃんと持ってきたつもりでしたが…しまった、カミソリを忘れた!!
第2日目 2月16日(月)
インドで初めての朝、時差のせいかあまり熟睡出来ず、4時頃には目が覚めてしまい6時頃までうつらうつらしていました。
スマホでカミソリの英語を調べたらrazorと出たので、朝食後フロントに行って「I want razor please!」とヒゲを剃るポーズまでとって部屋の番号を告げて待っていたのですが、人の良さそうなボーイさんが届けてくれたのは歯磨きと歯ブラシ! 「No、No! シェイビング!」と再度ヒゲを剃る真似をしたらやっと理解してくれ、カミソリを入手出来ました。私の英語がダメすぎるのか、フロントが怠慢なのか、微妙なところです(苦笑)。
この日の気温は22℃、日中は暑い事は暑いのですが3年前(3月末)と比較するとずっと楽、訪問スケジュールは午前中にFICCI(インド商工会議所連合会)、夕方にJETORO(日本貿易振興機構)の二箇所で、その合間にインド門や世界遺産であるフマユーン廟を見学しました。
インドには毎年100社近くの日系企業が進出しているそうですが、昨年発足したモディ新政権はあまり外資の参入には積極的でないのか、私が訪れた3年前に総合小売の外資直接投資解禁が閣議決定したものの規制緩和はあまり進んでおらずウォルマートも苦戦、カルフールも撤退を余儀なくされました。
人口12億の市場は確かに魅力的ですが物流などインフラの整備、高い税金などを考えると外資系にとっては非常にハードルは高いようです。
夕食で近江さんに連れて行ってもらったインド料理屋は、デリーの日本人駐在員が常連のお店で3年前も美味しかったので来るのが楽しみでした。
今回も満足でしたがやはり本場のカレーは辛い、インド滞在中はずっと胸やけ、胃もたれ状態で毎日、胃薬のお世話になっていました…。
ホテルへ帰る途中、インドでは珍しいコンビニエンスストアに立ち寄りました。
ガソリンスタンドと併設されたお店で、品揃えは大した事ないだろうと思い中に入ると、ちょっとしたミニスーパーと呼べるぐらいの規模でかなりの充実ぶり、しかもWWEのフィギュアを発見! 流石は世界のWWE、早く日本に帰って連続ドラマの続きが観たくなりました。
第3日目 2月17日(火)
前日、ホテルの部屋の窓枠の部分に一羽の鳩がうずくまっているのに気がつきました。
開閉できない窓なのでガラスをコンコンと叩いたり、カメラのフラッシュを光らせたりしても全く反応しません。
(ぐうたらな奴だなあ)と思いその時はあまり気にも留めませんでしたが、この日の朝、カーテンを開けるとまだ同じ位置にいて流石にギョッとしました。
まさか怪我でもしているのかと心配していたら、一瞬動いた身体の下には実は二羽の雛がいたのです。これにはちょっと感動しました。
出発直前まで鳩を観察して9時半にホテルから車で5分の近距離にあるマルチ・スズキを訪問、前年比113%と絶好調の同社ですが、その秘訣はやはりデザイン、燃費を兼ね備えた魅力的な新モデルが販売を牽引しているとの事、業種は違えどマーケティング力こそが製造業の命だと実感しました。それに加え、メイド・イン・ジャパンの信頼性が高い事が優位性となっているのは日本人として喜ばしい限りです。
午後にはNTTコミュニケーションズ・インディアを訪問、IT大国のイメージが強いインドですが実際に優秀な人材が多く、比較的安いコストでソフトウェアが作れるそうです。 もっともインフレ率は毎年10%ずつ上昇、家賃など諸経費も同じ割合で上がっていくので色々と課題は多いようですが。
夕方には国内線に乗りコルカタへ移動、またしても予定より30分遅れで17時半発となりました。
機内はほぼ満席でしたが、隣の席のインド人二人組が「アー・ユー、チャイニーズ?」と話しかけて来ました。
海外では大抵チャイニーズと間違えられる私、「ノー、アイアム、ジャパニーズ」と答えるとさらに会話が続き、英語が理解できない身としてはかなり焦りました(汗)。
相手がゆっくり喋ってくれたのでよく聞いてみるとどうやら再来週、東京と大阪に行くと言っているようです。
「Oh! アイアム・オーサカ! ジャパン・イズ・ベリー・コールド・ナウ」と凍える身振り手振りで説明するとさらに何か話して来ます。
「マイナス?」と言う単語だけは聞き取れたのでどうやら「気温は零下なのか?」と聞いていると解釈、「ノー、ノー! ファイブ・フロム・テン!」…殆ど単語を並べているだけですがどうにか会話が成立してほっとしました。
降り際には握手して「エンジョイ・ヨア・ジャパン・トリップ! グッドラック!」と告げると喜んでくれ、日印の和平と親睦に少しでも貢献出来たと自負しております(笑)。
19時半に到着したコルカタは英国領の時代にはカルカッタと呼ばれ首都だった町で、3年前はオプションツアーで来る予定だったのが中止になったので初めて訪れる場所です。
ホテルへのチェックインは21時過ぎ、昼もファーストフードだし夜も機内の軽食のみ、満足に食事する時間もないのだから相変わらず過酷なツアーです。
森永のプロティンバーを大量に持って来なかった事を後悔、小腹が空きましたが我慢してとっととベッドに潜り込みました…。
(第1〜3日目のダイジェストはこちらをクリック)
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(次回へつづく) |
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