FILE No. 945 「ほうれんそうとおひたし」

「ほうれんそうとおひたし」

今回は美味しそうなタイトルですが、食べ物では無く仕事の話(笑)、いわゆる「報連相」(報告・連絡・相談)の重要性の意識付けの為、我が社では毎朝、朝礼で以下の唱和を行っています。
「私たちは事前の報告を徹底します。」
「私たちは事前の連絡を徹底します。」
「私たちは事前の相談を徹底します。」

「なんでそれをはよ言わんのや、アホ!」
我が社に限らず、社長や上司の立場からすればそう怒鳴りたくなるのが日常茶飯事、おっと、今の時代アホはNGですよ!(アホにアホと言ってはいけない理不尽な世の中!笑)
勿論、社長や上司もスーパーマンでは無いので全てを解決出来るわけではありませんが、それでもそこはキャリアの差、せめてもう少し早く報連相をしてくれていたら、例え損害が生じたとしても最小限に抑えられる可能性があるのです。
それが保身の為か、ぎりぎりまで自分の手の中で握り、結局事態を最悪にしてしまう、何処の会社でも大なり小なりよく見かける、うんざりする光景です。

わが“経営の師匠”(File No.014 他 参照)
石野誠一先生は著書で「小さな会社では報連相は社員がやると思っていては駄目、一流大学を出た社員だらけの大企業ですら報連相がうまくいかないのに中小で社長が満足いくような報連相等なされるはずがない。」と駄目だししています。それを言ったら元も子もなし、じゃあどうすれば良いの?
ようは小さな会社では社長は机に座ったきりでは駄目、自分から部下に相談に行くべき。」だそうです。
私も先生を見習って気になる事、知りたい事は自ら社員のデスクに行くようにしていますが、その一方で先生は「常に報連相の大切さを繰り返し社員に訴え続けなければならない。」と結んでいます。

顧問の先生から頂いた研修用の資料からの受け売りですが、部下の報連相のスキルを高める為の秘訣、貰ったホウレンソウには「おひたし」で返す事です。

「お」 怒らない。
「ひ」 否定しない。
「た」 助ける。(必要に応じて)
「し」 指示する(必要に応じて)

以前紹介したエピソードですが(File No.901 参照)
リスパック時代に大チョンボをやらかしてしまった私、お客様がカンカンで「直属の上司を連れて来い!」 帰社して城戸課長に報連相したら「この忙しい時に知るか!」と怒鳴られました(笑)。
こうなったら自分のケツは自分で拭いてやると、どうにか落としどころを見つけて無事解出来ましたが、その顛末を報告しなかった私も大人げない(笑)、自分のミスを棚に上げて怒鳴られてカチンと来ていた事に加え「知るか!」と言われた以上、報告の義務はないと都合良く解釈していたのです、まあどっちもどっちですね(苦笑)。

ついでに研修資料から食べ物シリーズ?で秘訣をご紹介しますと、
「こまつな」

「こま」 困ったら
「つ」  使える人(出来る人)に
「な」  投げる(協力要請する。

まだまだ未熟な新人は何かと不安を抱え、責任感が強い人ほど自分で抱え込んでしまいがち、「押すボタンを知る」の言葉通り「こういう時は〇〇さんに相談しよう。」と押すべきボタンを的確にアドバイスする事です。ただ、うちの場合、全て上司に丸投げの奴が多いんだよなあ(君の事だよ、○○くん! 笑)

「ちんげんさい」

「ちん」 沈黙する。
「げん」 限界まで言わない。
「さい」 最後まで我慢

こうなってしまったら部下はすっかり殻の中、放置しておくと「退職代行サービス」に駆け込むかもしれません(笑)。

「育たない部下」が悪いのか、「育てられない上司」が悪いのか?議論が分かれるところですが私も今この立場になって、社内に報連相がしやすい空気を作る事がトップの務めと身に染みて感じています。

これからも報連相の徹底により風通しの良い企業を目指します。