FILE No. 998 「超飛龍55周年~神の領域(2)」“炎の飛龍” 藤波辰爾デビュー55周年記念

「超飛龍55周年~神の領域(2)」“炎の飛龍” 藤波辰爾デビュー55周年記念

(前回からの続き)

1978年1月23日、ニューヨークMSGでWWWFジュニアヘビー級王者となった藤波さんは3月に凱旋帰国、日本中でドラゴンブームが巻き起こりました。
これまでアントニオ猪木と坂口征二の二枚看板(それも殆ど猪木が絶対エースの時代)だった新日本プロレスに25歳のニュースターが加わった事によりファン層が若返り、オッサンだらけ(笑)だった試合会場に女性や子供のファンが目立って増え始めました。
また、これまで日本では全く陽の当たらなかったジュニアヘビー級の試合を定着させた事も藤波さんの功績です。藤波さんはこの10年後(88年)に「飛龍革命」なるムーブメントを起こしますが、この78年こそ元祖・飛龍革命と呼ぶに相応しい活躍でした。
人生のパートナーとなる奥様との出会いもこの年でしたし、藤波さんにとって1978年は生涯忘れられない年となった事でしょう。

ジュニアで一時代を築いた藤波さんは82年から本格的にヘビー級に転向、あまりにも有名な長州力との「名勝負数え唄」、UWFの前田日明との死闘、猪木超えの為の「飛龍革命」、平成に入ってからはレスラー生命の危機と危ぶまれた腰の負傷による1年2カ月もの長期欠場、闘魂三銃士との世代闘争…、55年もの戦いの歴史はとても一言では語りつくせるものではありませんが、藤波さんの著書、自叙伝の類は数多く出版されていますので(猪木さんに次ぐ数かも)是非ご一読下さい。
しかし、どうせなら55周年記念として新たに決定版とも言うべき一冊を出して欲しいですね。タイトルは「1978年の藤波辰巳」で如何でしょう(笑)。

前回も書いたように普通なら先ず入門さえ許されなかったであろう藤波さん、プロレスラーになれたのも奇跡ですし、ここまでの大レスラーとなり55年も現役を続ける事になる事は誰も、それこそ人一倍洞察力のある猪木さんですら予想出来なかったでしょう。
そして藤波さんで驚くべきは、とても72歳とは思えないその肉体です。
「この身体を維持出来なくなった時が自分がリングを下りる時。」
ご本人は常日頃から口にされていますが、日本人外国人問わずレジェントと呼ばれる方々も寄る年波には勝てず、衰えた上半身を隠す為Tシャツを着たまま、そして細くなった足が少しでも目立たないようにロングタイツを着用する事が多い中、藤波さんは現在もデビューした時と全く同じショートタイツだけでリングに上がっています。
「レスラーの基本であるグラウンドの練習をしていれば膝を擦りむくのは当然。」と言うポリシーから膝にニーパットもサポーターもしていません。
勿論使えなくなった技もあるし、昔と全く同じ動きは出来ません。それでも試合を成立させ観客を魅了してしまう…これはもはや「神の領域」ですよ!

5月22日、藤波さんのデビュー55周年を祝うドラディションの後楽園ホール大会に行って来ました。
FC会員特典の先行入場で場内に入ると藤波さんはリングの上で入念にストレッチをされており、昭和の時代、新日本プロレスの大阪大会で会場入りすると猪木さんや藤波さんたちがリングで練習していた光景を思い出しました。
50周年時に棚橋弘至と戦ったのを皮切りに近年は高橋ヒロム、ザックセイバーJr.と新日本プロレスのトップ選手とのシングルマッチが続く藤波さん、今回はヒールユニット、H・O・Tの総帥、成田蓮との一騎打ちに挑みました。
成田選手はまだ28歳、つまり44歳年下(!)との異次元対決となり、最後は力尽きて敗れましたが他の団体よりも明らかに年齢層高め(笑)の会場からは温かい拍手が惜しみなく送られました。試合後には新日本のリングで成田と抗争を展開中のウルフアロンが乱入のサプライズもあり、大いに盛り上がりました。

試合後にはこれも毎回のお楽しみ、後楽園のお隣のフライデーズにてFC会員のみの打ち上げ会があり藤波さんと乾杯、熱心なドラゴンファンの集まりで楽しいひとときでした。
実はまだ正式決定では無いのですが、11月にアメリカのノースカロナイナ州に遊びに行く計画があり、その事を藤波さんに話しました。同地は若き日の藤波さんが修行していた思い出の場所、「懐かしいなあ。11月はかなり寒いし田舎だよ~。」もし可能なら藤波さんの思い出の地も訪れてみたいです。

試合前、練習を終えた藤波さんと
黒潮TOKYOジャパンも参戦
打ち上げにてLEONA選手と
よしえつねおさんも参加
55周年を祝って乾杯!

私も40周年、45周年、55周年とそれぞれ節目でブログを書いて来ましたが、いよいよ60周年が射程距離内に入って来ました。
そして!実はこのブログを書いている途中でなんと!藤波さんご本人からわざわざ会社にお電話を頂き仰天しました!
日本一のドラゴンマニアである根本さんから事前に聞いていたのですが、奇しくもこのブログの更新日である本日7月17日、東京の京王プラザで55周年記念のパーティがあり、そのお誘いでした。しかしなんと言う事、この日の私は協同組合ジェプラの会合で鹿児島&熊本に出張中…ああもう少し早くわかっていたら…(涙)。涙を呑んでご辞退せざるを得ませんでした。
皆様がこのブログを目にしている時、私は鹿児島で黒豚を酒の肴に藤波さんの55周年に乾杯している事でしょう(苦笑)。
こうなったら不世出の偉大なプロレスラー、藤波辰爾の60周年を必ず見届け、次こそ記念パーティには駆けつけます!