FILE No. 898 「2024年問題」

「2024年問題」

今回も6月のネタですが、CPJ会(シーピー化成さんの代理店会)が開催した「2024年問題」をテーマとしたセミナーに参加しました。
今年に入ってから新聞やテレビの報道番組で取り上げられる事も多い「2024年問題」とは、簡単に言うと今年4月からの法改正により自動車運転業務の年間時間外労働時間の上限が960時間までに制限される事により発生する諸問題の総称です。
トラックドライバーの長時間労働の慢性化を解消する為の法律なので、一見物流業界のホワイト化の為には良い事なのですが、そこには様々な問題が付随してきます。
規制によって一日当たりのドライバーの労働時間が短くなれば当然輸送能力そのものが不足し、一説によると今年は既に約14%、そして何も対策を行わなかった場合、2030年には約35%もの低下になると試算されています。
ただでさえ若手不足、高齢化によりドライバー不足な業界ですが、長距離ドライバーの場合、時間外手当が生活費の一部となっているのでその上限が960時間となると賃金・収入が低下して離職に繋がり、ますますドライバー不足に拍車がかかる事が予想されています。
実際ドライバーを対象に「2024年問題対策で給料が下がったら?」と言うアンケートを取ったところ、約28%もの人が「トラックを降りる」と答えていると言う結果が出ています。世界トップクラスと言われた日本の物流も大ピンチ、これからは納期に荷物が届かないのが当たり前の時代となる可能性があります。

我々の業界にとっても物流はある意味生命線ですが、昔の慣習が未だ残っているのか?一部ユーザーの中には包装資材屋は今日言えば今日モノを運んで来てくれると思っている方が未だにいるので困ります(苦笑)。
「モノ持って走るのは包材屋の基本」(某コップ屋さんの名言)ですが我々は決して赤帽ではありません(笑)。
田舎に行くと特にその傾向が強いのですが、包材屋が1社でユーザーを丸抱え、痒いところに手が届くと言わんばかりに至れり尽くせりの過剰サービスでお客様は注文をしなくても良い、在庫管理も棚卸しもしなくても良い、なんて先が未だにあります。
昔は我々のお得意先でもそういう先が随分ありましたが、我々はとてもそこまで出来ませんのでお断りをせざるを得ませんでした。私はそこまでの過剰サービスは最終的にお客様自身の為にはならないと思っています。冷静に考えればわかる事ですが適性利益が無ければやっていけないのは何処も同じ、それらの過剰サービス分はコストオン、商品単価に乗ってくるので結局は高い買い物になるからです。
実際、こういうやり方をしている先には他の問屋は手出しが出来ないので合い見積もりもなく、コスト高となるケースが殆どです。
以前にも書きましたが共存共栄、三方良しの精神が商売永続の秘訣、だから我々はお得意先には最低限の所定のルールでの発注をお願いしますし、合理化によって浮いたコスト分は商品価格に還元させて頂いています。
その主旨が理解してもらえず「うちは注文しなくて良い方が楽でいいんじゃ。」と他社に切り替えられる事は何度もありましたが、こういうユーザーさんは殆ど全て淘汰されていきました。大変申し訳ない言い方になってしまいますが、これは当然の結果と言えるでしょう。1円でもコストを切り詰めて生き残ろうと何処も血眼な世の中でわざわざ高い買い物を選択する、そんな甘い経営で生き残れるはずなどないのです。

押し寄せる2024年問題、物流業界全体がどうやって効率を上げようかと躍起になっている中、我々の身近なところでは宅配便の再配達を何とか減らそうと様々な試みが検討されているようです。私も留守にしていて不本意ながら再配達して貰う事がありますが、あれは本当に申し訳ない気持ちになりますよ。私が子供の頃は宅配が来て留守の家があると向こう三軒両隣り、近所の人が預かってくれたりしたものでしたが、今はセキュリティやらプライバシー保護がうるさくてそんな事も出来ないのでしょうね。
私が最近夢見ているのが、ドローンによる配達が早く本格化しないかと言う事です。
我が家はマンションの12階ですが、宅配ピザを注文したらベランダにドローンが着いて商品を受け取り、付属の箱か何かにお金を投入する、これはドライバー不足の解消に繋がりますよ(笑)。空なら交通渋滞もないし包材屋の配達もドローンで出来たら最高です(笑)。
我が社が配送を委託している会社からも値上げの案内があり(涙)物流にかかる経費は年々上がる一方、この状況はこれからも続く事でしょう。向かい風の真っ只中ですが少しでも効率化を目指し、安定供給に努めます。

お堅い話の後は6月中盤のネタ、15日は千葉の2AWスクエアでプロレスリングWAVEの試合を観戦しました。
キャッチ・ザ・ウエーブ(シングルのトーナメント)のルチャブロックにエントリーされた杏ちゃむちゃん、既報通りここまでダーク・シルエタ、本間多恵との公式戦を消化、素晴らしい内容を残すも連敗、無得点のままこの日最後の公式戦を迎えました。
ラストの相手は同期の狐伯選手、2週間前の岡山での前哨戦のタッグ対決では決勝フォールを取られている相手です。もはやブロック優勝の目は無くなりましたが何としても0点で終了は避けて欲しい、杏ちゃんも「同期相手に負けられない。」と意気込んで試合に挑みました。この日は全7試合でしたがこの試合は6試合目、セミファイナルに抜擢され、期待通り杏ちゃんの必殺技、「あの技」が爆発し狐伯はタップ、最後の最後に結果を残し感動の
幕切れとなりました。
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まだまだ厳しい暑さが続きますが、皆様ご自愛下さい。