FILE No. 910 「ジョーズ」
「ジョーズ」
今週もどえらい暑さが続いていた8~9月のネタで、この時期久しぶりに懐かしい映画、「ジョーズ」のシリーズ全4作をイッキ観しました。
今更私が紹介するまでもなく誰もが知っている世界的にあまりに有名な作品、「ジョーズ」の第1作目は元々同名小説を映画化したもので、タイトルの「ジョーズ」とは顎(アゴ)を意味する英語の複数形です。タイトルをありきたりな「シャーク」(鮫)とせず、敢えて「ジョーズ」としたところに作者のセンスを感じますよ。
映画化された「ジョーズ」第1作はアメリカで公開(1975年6月20日)されるや、わずか10日で製作費を全て回収してしまう程の記録的大ヒットとなり、2年後の「スター・ウォーズ」に抜かれるまで世界最高の興行成績を記録しました。
話題の超大作の日本上陸(公開)は同年12月6日、勿論日本でもたちまち人気は大爆発し、太田裕美さんの「木綿のハンカチーフ」(75年12月20日発売)が大ヒット中の76年の日本列島を席巻しました。
勿論私も「ジョーズ」人気を知っていましたが、何分まだ小学校の5年生に上がる年、劇場には観に行けず、テレビで視聴したのが恐らくこの数年後の事でした。
一度観て本当に面白かった作品は繰り返し何度でも観るのが私の特徴、その為この16年間、夕方の「相棒」の再放送は欠かしません(笑)。
「ジョーズ」の場合もこの数十年の間、テレビで放送される度に何度観たことでしょう…よく人から一度観た作品飽きないの?と聞かれるのですが、3~5年、はたまた10年に一度ぐらいの間隔だとうまい具合に細かい部分は忘れていて、面白かった印象だけが残っているのでまた観てしまう、と言った具合です。
ただ「ジョーズ」の場合、繰り返し何度も観たのはあくまで第1作目のみで、2作目以降も全て一度は観ているのですが全く記憶がありませんでした。
そこで今回改めてシリーズをフルで観た感想ですが、私が2作目以降の記憶がすっぽり抜け落ちているのも無理はない、やはり一作目がダントツで素晴らしいと言う事でした。
かと言って2作目以降が駄目と言うつもりはなく、それなりに面白いのですが、それでも一作目のインパクトには及びません。
これまでにも何度か書いて来たように多くの映画やドラマと同じく1作目を超えるのは至難の業、ましてや最初があれほどの大当たりだとそのハードルは相当の高さで、やはり柳の下にそうそう鮫ならぬドジョウは何匹もいないものです。
何かが当たれば猿真似が出て来るのはどの業界も同じ(我らが容器メーカーも 笑?)「ジョーズ」の大ヒットの影響で巨大熊の「グリズリー」、巨大シャチの「オルカ」など、巨大動物・生物のパニック映画が次々と制作されました。
その一つで日本でも公開された(77年)イタリア映画に「テンタクルズ」と言うのがあったのですが、これは相当つまらなかったです(苦笑)。巨大なタコが主役で、実はこちらも昨年テレビで放送されたので久しぶりに観ましたが、まあ退屈でした(苦笑)。
気の毒にWikipediaでも「全くの凡作に終わった。」と散々な書かれようですが、基本的に作品をあまりけなさない私がそう言うのですから余程だと思ってください。
でも、本来このブログは誰も知らないB級どマイナー作品の紹介が目的だったので、その趣旨から言えば超メジャーの「ジョーズ」ではなく究極のマイナー、「テンタクルズ」を取りあげるのが筋かもしれません。ただ、絶対譲れない条件としてあくまで自分が好きな、面白かった、思い入れのある作品を取り上げるのがコンセプトなので、B級マイナーなら何でも良いわけではないのです(笑)。
因みに「テンタクルズ」とは触手の意味だそうです。(「ジョーズ」の顎を意識しているのがわかる)
巨大タコが登場する名作は「キングコング対ゴジラ」(1962年)「フランケンシュタイン対地底怪獣(バラゴン)」(1965年)、そして「ウルトラQ」第23話「南海の怒り」に尽きますよ。
話を「ジョーズ」に戻すと、何と言っても有名なのがあの迫りくる鮫の戦慄を表現した不気味なメインテーマ曲、実は私、87年にサントラ盤のアルバムを購入しました。
この頃はプロレスラーの入場テーマ曲の収集にはまっており、同年1月、新日本プロレスに初来日した“入れ墨獣”クラッシャー・バンバン・ビガロが同曲を入場テーマとして使用していたからです。もっとも最初にビガロがこの曲で入って来た時は随分ベタな選曲だと思ったものでしたが、プロレステーマ曲研究の第一人者コブラ氏によるとビガロは来日前からアメリカでもこの曲を使っていたそうです。
その9年前の76年2月、「ジョーズ」ブームの真っ只中、それにあやかったマスクマン、ブルー・シャークが全日本プロレスのリングに登場、ザ・デストロイヤーの覆面十番勝負の相手を務めました。当然この時も「ジョーズ」のテーマが使われたと思われますが、映像が残っておらず確証はつかめないそうです。
余談ですが、8月の南海トラフ臨時情報で和歌山・白浜町が海水浴を禁止したニュースに、「ジョーズ」1作目の鮫の危険性に海開きを中止させようとする主人公と利益優先の市長が対立するシーンを思い出しました(笑)。
でも映画のように確実に海に鮫がいる状況なら中止は当然ですが、地震なんていつ何時、何処に来るかもわからないのに、海水浴禁止ってナンセンスな話で、1週間経って警報が解除された途端海開きで大勢の海水浴客が押し掛けて、その日に地震が来たらどうするの(笑)?
挙句に国が強制したわけでないのに勝手に自粛しておいてその間の商売の損失を国に負担してくれってふざけんな、おまえらタカリか!?
…興奮して来たのでこのぐらいにしておきましょう(苦笑)、鮫はごめんですが今年は海に行く機会が無かったので来年は必ず行って来ます。
来週は海外編!