FILE No. 859 「一周忌」

「一周忌」

早いものでアントニオ猪木さんが旅立たれて(2022年10月1日没)1年の歳月が流れました。
猪木さんの生誕の地は神奈川県横浜市の鶴見区、猪木家の墓はここ、鶴見駅からほど近い總持寺にあります。
一周忌に合わせてここに猪木さんのブロンズ像と記念碑を建てる計画は以前から耳にしていましたが、猛暑の厳しい夏のある日、IGF(猪木さんの最後のマネジメント会社)から一通の手紙が届きました。
「(前略)墓所改修及びブロンズ像建立にあたり、故人と特に縁の深かった方々を中心にご寄付を賜りたいと考えております。是非ご賛同賜りますようお願い致します。」
関係者でもないヨカタの私が「故人と特に縁の深かった方」って(爆笑)!
一般の募集は行わず原則法人を対象に案内しているようでしたが、賛同者の名前は石柱に彫刻してくださるとの事で、猪木家の墓所に永遠に名を残せるのは後世に伝わる大変名誉な話ですから、心ばかりの浄財を寄付させて頂く事にしました。何しろ案内状の発起人代表が“荒鷲”坂口征二ではとても断れません(笑)。

建立の除幕式には呼んでくださるのだろうと10月1日の予定を空けていたら(杏ちゃむが大阪で試合と言うのに!笑)後日届いた一周忌法要の案内状を見ると9月12日開催(それも届いたのが割と直前)とあって大慌てで、何とかスケジュールを調整しました。
總持寺は駅から徒歩圏内ですが9月と言うのにこの日の最高気温は30℃超え、何しろ正装ですからちょっと歩いただけで汗が噴き出て来る程です。 
到着して受付を済ませ、法要が始まるまで待合室代わりの畳の大広間に通され待っていたら続々とプロレスラー&関係者が集まり出しました。この日の参列者は総勢120名、プロレス団体としては新日本プロレス、全日本プロレス、プロレスリングノアの三大メジャーの主力選手が揃い踏みするオールトゥギャザー状態でした。
やがて御大、坂口征二さんが登場、しかも私の割りと近くに座ったのでドキドキもの、さらに坂口さんを取り囲むように永田裕志、天山広吉、小島聡、タイガーマスクと言った新日本プロレス勢が椅子を置いて私の後ろに座り出し、はっと気がつくとあたかも私も新日本の一員のようでした(笑)。
実質初対面にも関わらず天山選手が「今日は何時ぐらいに終わりますかね。」とか向こうから気さくに話しかけてくれましたが、天山選手が時間や段取りをしきりに気にしていたのは腰を痛めていて長時間座っているのが非常にきつかったからだそうで、つくづくレスラーは因果で過酷な商売と実感しました。
本来ならミーハー丸出しで各選手の方々に写真をお願いしたいところですが場所が場所だけに流石の私も遠慮気味、知っている人も殆どいないので手持ち無沙汰で小さくなっていましたが、全日本勢を引き連れて大隅大社長が来てくださったので少しほっとしました。

法要での選手集合写真
記念碑に刻まれた私の名前(涙)

法要開始時刻となり本堂へ皆ぞろぞろと移動、ここでは全日本の諏訪魔選手が私のお隣でした。やがて一人ずつの焼香タイム、私の番となって猪木さんの遺影を見上げた時、ああ、アントニオ猪木はもうこの世にいないんだと改めて厳しい現実を思い知りました。
ちょうど現在、映画「アントニオ猪木をさがして」が公開中ですが(*これを書いているのは10月中旬)思えばこの一年、本当に猪木さんを探して、幻影を追い続けて彷徨っていたような気がします…。
焼香の後はマスコミ向けに選手のみの集合写真、そしていよいよ墓前にて猪木さんの像の除幕式でしたが、狭い墓地の前の通路には多数のマスコミが集まり身動き出来ない状態でした。坂口さんやオカダ・カズチカ選手、小川直也さんや蝶野正洋さんらが前に集まり合図とともに幕が解かれ、猪木像がその立派な姿を表しました。

気さくに話しかけてくれた天山選手
小島選手とも…
発起人代表、“荒鷲”坂口征二さん!

その制作過程はネット記事で詳しく紹介されていますが、当初は裸体か、ガウン姿か、それともスーツ姿が良いのかの議論があったそうです。私案ですが、出来れば複数のパターン(今回は上半身だったが全身像も欲しい)を總持寺の正門や鶴見駅の前などに飾るのはどうでしょうか?その度に寄付の依頼があっても困りますが(苦笑)。
そして記念碑の裏側には、おおっ!私の名前が(涙)!! たかが包材屋が元総理大臣(森喜朗氏)や石川県知事(馳浩さん)らと肩を並べるとは(爆笑)…皆様、お墓参りの際は是非チェックを宜しくお願い致します。

最後は食堂に場所を移し、坂口さんの乾杯で会食となりましたが、炎天下でスーツの下は汗みどろ、ようやく喉を潤す事が出来てほっとしました。
前述のようにこの日は場所をわきまえ大人しくしていた?私でしたが、食事会なら多少ミーハーしても良いだろうと(笑)どうしてもこの人とだけは撮りたかった大本命、坂口さんとのツーショットに成功し満足、また、女子選手でこの日参加していたのはSareee、中島安里紗、夏樹☆たいようのお三方だけでしたが、ラッキーにも食事のテーブルが一緒になり、豪華4ショットが実現しました。
帰りに先程は人が多過ぎた事もあって最後にもう一度お参りして行こうと墓前に戻ると、同じ事を考えてか、女子お三方やノアの清宮海斗選手もいました。
因みにここ總持寺には石原裕次郎さんの墓もあるそうで、かつて金曜日夜8時、「太陽にほえろ!」VS「ワールドプロレスリング」の熾烈な視聴率競争を繰り広げたライバル同士が同じ場所に眠っているのも感慨深いです。
汗みどろで新幹線に乗り帰阪しましたが、冷房が効いた車内ですっかり身体が乾き風邪を引きそうになりました(苦笑)。

豪華4ショット!
猪木像の前で

これからも度々お墓参りにここを訪れるつもりですが、以前にも書いたように今の私の目標はなんとしても79歳まで元気で長生きして、御仏前で「とうとう追い付きましたよ。」と報告する事、その日まで、私のアントニオ猪木を探す度はまだまだ続きます…。