FILE No. 909 「邪道50周年」

「邪道50周年」

さて、今回は酷暑だった8月の総集編ですが、この月はやたら週末に台風が発生した事もあって比較的大人しくしていました(本当かよ!?笑)。

大仁田厚デビュー50周年とテリー・ファンク一周忌記念興行

この月の天王山はなんと言っても24日に行われた“邪道”大仁田厚のデビュー50周年記念興行でした。いや~、7度の引退を経て(笑)とうとう大仁田さんも50周年ですよ!
8度目の引退は絶対ないはずなので生涯現役を貫いて欲しいものです。
試合会場は川崎球場、FMWの聖地と呼ばれた思い出の地に帰還する事になりました。
かつてロッテのホームグラウンドだった時代から“テレビじゃ観れない川崎劇場”のキャッチフレーズで親しまれましたが、現在は富士通スタジアム川崎となり正直昔の面影はあまりありません。しかしやはり我々には今でも川崎球場と言った方がピンと来ます。
また、この日は昨年旅立たれたテリー・ファンク(File No.856857 参照)の命日で(日本時間)一周忌興行も兼ねていました。狙っていたわけではなく会場側からスケジュールの空いている日として提示されたのが偶然この日だったそうで、何やらいかにもテリー&大仁田さんらしいドラマチックぶりです。
大仁田さんはこの大会にドリー・ファンク・Jrを招聘し「電流爆破マッチをやる!」と宣言しましたが、ドリーは今年83歳ですよ!「自分が師匠を守る!」とドリーの愛弟子で文京区議会議員でもある西村修選手がタッグパートナーに名乗りを挙げ、メインのカードは大仁田厚&雷神矢口 VS ドリー・ファンク・Jr&西村修と正式決定、しかし西村選手はステージ4の食堂癌を治療中の身、ある意味ドリー以上に心配でした。 マジな話、83歳の後期高齢者と癌患者に試合をさせて万一の事があったら批判どころの騒ぎではありません、大仁田さんも相当の覚悟だったはずです。

思い出の川崎球場にて真夏のビッグマッチ

大会に花を添えるべく杏ちゃむちゃんの出場も決定、話は遡って5月の大阪大会の試合後、サイン会が終わって引き上げる大仁田さんが私に近づいて来て「社長、川崎にドリーを呼ぶのに金かかるから杏ちゃむのギャラ協賛してくれよ。」(苦笑)、結局大会パンフレットに広告を掲載頂く条件で杏ちゃんの試合は株式会社タミヤpresentsのスポンサードマッチとなりました。杏ちゃんは北海道のご当地レスラー、ガキにゃん仮面と組んでクラッシャー前泊&ミス・モンゴルとの対戦が決定、しかも相手側のセコンドにはシャーク土屋も登場、土屋と前泊の猛毒隊は昨年7月の鶴見大会で大流血させられた遺恨があり(File No.853 参照)因縁の再戦となりましたが…ん?そもそもあの試合、猛毒隊ラストマッチだったはず…流石は大仁田さんの興行です(苦笑)。
人それぞれ考えはありますが、杏ちゃんは引退したら復帰はおろか公の場にすら出るべきでないと言う美学の持ち主なので、今回の猛毒隊一日復活には「あれだけ血を流したのにあのラストマッチは何だったんだ!?」とご立腹でした(苦笑)。

年齢が年齢だけにドリーも本当に来日出来るのか不安でしたが、その心配も杞憂に終わり22日に5年ぶりに日本の土を踏み、23日には元気な姿でトークイベント、いよいよ川崎決戦の日を迎えました。
この日の杏ちゃんは先に決まっていたアイスリボン後楽園の第1試合10人タッグマッチをこなしてから川崎入りのダブルヘッダーでした。
スポンサードマッチ自体はこれまでにも何度かやっていますが、過去の100~200人と違い5000人規模、大仁田さんのビッグマッチとなるとやはり影響力が違う、一部のレスラー&関係者の間で「株式会社タミヤってあのプラモデルの会社?」と言う話が回っていたそうです(苦笑)。この日は紙テープOKと聞いていたので、試合前最前列のお客さんに配布しましたが女子団体の会場と違い皆さん投げ方がわからない?結局この日紙テープが飛んだのは杏ちゃんのみでしたが、後で聞いたらアルミホイルを破らない塊のままで飛んで来てびっくりしたと(笑)。その時はわかりませんでしたが後日サムライテレビの映像をチェックすると確かに塊が一つ飛んでいました。

選手コールの後、両軍に激励賞を渡す為私がリングに上がらせて頂きましたが、流石に5000人の大観衆とあってこれまで以上に緊張しました。しかもクラッシャー前泊は激励賞を空中に放り投げる暴挙!場内がどっと沸きましたが、馬鹿野郎、プロレス界特有の中身の入っていないのし袋とは違うぞ(苦笑)!すっかり舞い上がっていたので気がつきませんでしたが、会場にはけっこう知り合いもいたので「シャチョー!」「田宮~!」の野次も飛んでいたそうです(笑)。因みにサムライの放送では私の出番はカットされていました(涙)。
試合は期待通り?セコンドの土屋が杏ちゃんの額に鎌を突き刺す展開、何故か昨年ほどの大流血とはなりませんでしたが(気候の影響、切る位置など色々な要素で流血の仕方も変わるそうです)それでも後で着ていたTシャツを見ると血の跡が点々としていました。
最後は前泊のチョークスラムからモンゴルのセントーンで杏ちゃん無残なフォール負け、試合後も猛毒組は大暴れでマスクを破られたガキにゃん仮面が前泊によって私の座っていた席に叩きつけられ、私が床に置いていたペットボトルをぶっかけられていました。しかもあまりの暑さにこの日私が飲んでいたのがポカリスエット、気持ち悪かっただろうなあ・・・尚、試合後のガキにゃん仮面さんにも「タミヤさんって四駆の会社ですか?」と聞かれましたよ(笑)。スポンサードのお礼としてFMWEさんから公式写真を頂きましたので、こちらをご覧ください。

(株式会社タミヤpresents 女子タッグマッチ こちらをクリック)

これがメインのカード
我が社のスポンサードマッチ

恐らくドリーにとって日本、いや生涯で最後の試合となるであろう注目のメイン、しかしリングに上がって来た以上は容赦はしないとばかり大仁田さんは非情にも電流爆破バットを叩きつけました。二発目は公約通り、西村選手が身を呈してドリーをかばい自分が被曝する
壮絶な展開に泣けましたが、最後はドリーの元祖スピニング・トー・ホールド、そして西村も続く競演で矢口をギブアップさせ、日米師弟コンビが逆転勝利を飾りました。
試合が終われば4選手で記念撮影に収まりノーサイド、自身の記念大会にも関わらず今回は敢えて脇に回った感のあった大仁田さんでしたが、ドリーたちが引き上げると大仁田劇場の始まり、「やさしくなりたい」が流れる中、聖水を振り撒いていました…。
(杏ちゃむ💛ワンショット こちらをクリック)
(杏ちゃむ💛ツーショット こちらをクリック)
(8月 その他ツーショット こちらをクリック)

ようやく冬の足音が近づいて来ましたが、まだまだ暑かった頃のネタが当分続きます。