FILE No. 835 「2012」

「2012」

5月最後の更新はそろそろ4月ネタの紹介と思っていましたが、回数稼ぎの為、「番組の途中ですがここで内容を変更してお届け致します。」(笑)

実に久々に誰も知らないマイナー作品シリーズ、私にしてはずっと新しく(と言って

2009年の作品「2012」(公式パンフレットより)

も10年以上前ですが)2009年のアメリカのSFパニック映画「2012」をご紹介します。
いつだったか、断捨離をしていたらパンフレットを発見し、当時わざわざ劇場まで観に行った事を思い出しましたが、今から11年前、2012年初頭のブログでもこの作品について触れていました(File No.255「2・0・1・2」参照)。

この作品のモチーフとなったのは、マヤ文明で用いられた暦が2012年12月21日~23日の間で一つの区切りを迎える事から連想された人類の滅亡説です。
これも前回書いていますが、人類滅亡となるとやはり我々世代には1999年、即ちノストラダムスの大予言が懐かしく思い出されます。
あの本がベストセラーとなったのが1973年(昭和48年)ですから私はもろ直撃世代ですが、何しろまだ小学生ですから本そのものは読んでおらず、購読していた子供向けの雑誌で知りました。
子供雑誌で取り上げられる程話題になっていたのは、当時は小松左京原作のベストセラー「日本沈没」の映画化されたりと世はちょっとした世紀末ブームだった為で、私も記事にすっかり感化され子供心に自分は1999年、30代で死ぬんだと信じ込み、友達と「地球はどうやって滅亡するんだろう?死ぬなら地球が爆発して一瞬で死にたい、洪水とか地震で苦しんで死ぬのは嫌だ。」などと真剣に話し合ったのを覚えています。

一世を風靡したノストラダムスの大予言と比べると殆ど知られていませんが、実は1982年に惑星直列と言うのがありました。
これは太陽系の惑星、即ち水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星が一直線に並ぶ実際に起こった現象です。
これをズバリ、テーマとしたのが1980年にオンエアされた「ウルトラマン80」第22話「惑星が並ぶ日なにかが起こる」でした。
1982年に起こる惑星直列によって引力が太陽黒点に作用、帯電粒子を含んだ風が押し寄せて気流が乱れ異常気象や大地震が起こる。そうなると地底の王国が崩壊する為、地底人たちが前もって地上への移住を計画すると言う話で、地上に住む我々は友好的に迎えようとしますが一部のタカ派の首脳が地上が侵略されると恐れ地底人に戦争を仕掛けると言うプーチンに是非観て欲しいシリアスな、「80」の中でも私の大好きなエピソードです。
この回で初めて惑星直列の事を知った私、しかもノストラダムスと違い今回はわずか2年後!?しかし既に中学3年生になっていましたので流石に半信半疑、と言うよりまさかそれが原因で天変地異が起こるとは信じませんでした。案の定1982年惑星が並んでも地球は無事、そしてすっかり忘れていましたがそれからさらに17年後、1999年になっても地球滅亡が無かったのはご承知の通りです。
ただ、ノストラダムスが残した言葉は「1999年7の月、空から恐怖の大王が降って来る!」と言うもので、私が死刑宣告に等しい(笑)翌年からの社長就任を告げられたのがこの年だったので、ある意味予言は当たっていたと思っています(笑)。

前置きが長くなりましたが、映画「2012」が前述のようにマヤ文明に伝わる2012年の人類滅亡説を扱った作品と知って、惑星直列やノストラダムスを思い出し鑑賞しました。
今更信じてはいないものの、わざわざ映画館まで出向くのですからやはり私はこの手の話が大好物なのでしょう(笑)。
当時のパンフを読み返して14年ぶりに観たいなあと思っていたら何というタイミング、今年になってBSでオンエアがあり、録画してじっくり拝見しました。
物語は2009年、ある科学者が地球内部が過熱による流動化が進んでいる事に気が付いた事から始まります。このままでは2012年には地殻変動により世界が壊滅的ダメージを受けると言う報告を受けたアメリカ大統領は2010年の主要国首脳会議(G8)でイギリス、ロシア、フランス、ドイツ、イタリア、カナダ、日本にこの衝撃の事実を報告、極秘裏に選ばれし人間だけが乗船可能な、いわゆる「ノアの箱舟」の建造を開始します。
乗船チケットが買えるのは国家の重要人物や富裕層のみと言う非情さが描かれ、問題の2012年、予想よりも遙かに早く世界各地で巨大地震が勃発し甚大な被害をもたらしました。映画最大の見どころはやはり都市崩壊シーンですが、CGを駆使した見事な特撮は大迫力で息を飲みました。果たして人類は生き残れるのか!? ネタバレになりますので皆様、後はご自身でご鑑賞ください(笑)。

映画はあくまでも映画、何度も言うように私もこの作品を観た2年後、2012年にこんな事が現実になるとは全く思っていませんでしたが、我が日本ではわずか1年後、東日本大震災による甚大な被害が出ました。
そして今、我々は40年以内に90%の確率で発生すると言われている南海トラフ地震の脅威にさらされています。90%と言えば殆ど確実に起こると言う事じゃないですか!?
専門家の言う事はあまりあてにならない?が持論の私、今回も願わくばはずれて欲しいものですが、冷静に考えてみれば我々は少しずつずれ続けているプレートの上で暮らしているわけで、いつ何が起こっても何も不思議はありません。

いつどうなってもいいと覚悟を決めたうえで悔いの無いように生きていきたいもの、これからも充実した執筆活動?に励みます(笑)。