FILE No. 928 「闘魂猪木塾(4)」

「闘魂猪木塾(4)」

(前回からの続き)

猪木様と夢のランチタイム

あわや首を引っこ抜かれそうになった恐怖体験の後はランチタイム、写真を見ると私、しっかり猪木さんのお隣りをキープしております(笑)。
記憶が定かではありませんが、何度かあった食事会での席はくじ引きで決めていたのか?いずれにせよ緊張で舞い上がっていたので、何をお話ししたのかも全く覚えていません(苦笑)。

そして、この後またも貴重かつ不思議な体験をしました。
ビッグ・ベア・レイクを後にしてバスでロスに戻る為の出発時刻までの時間帯だったはずですが、その時は何故か添乗員の永崎さんと塾生の大半が不在で、私を含めた4~5人と猪木さんが部屋で待っているシチュエーションでした。
何であの時皆がいなかったのか…土産物でも買いに行っていた?永崎さんが皆を連れて行ったような気がしますので、お金の両替とか何かの手続きだったのかもしれません。
いずれにせよ猪木さんと我々だけ、そんな時もサービス精神旺盛な猪木さんは話続けてくださり、至福の時間でした。そして話すのに飽きると“気のエネルギー”の実験を始めだしたのです。

話題が豊富で飽きさせない
精神を集中し右手を突き出し気のエネルギーを送る。

「先ず気が通りやすくなるように」と一人の塾生の肩と首筋を揉み始めた後に起立させ、自身は2m程離れて向かい合い、しばしの沈黙の後「フッ」と呟いて右手を前に突き出すと、あら不思議、立っていた塾生が一歩後ろによろめいたのです!
その人曰く、「何かエネルギーが向かってくるのを感じた。」
皆が呆気にとられたのは言うまでもありません。私があまりにも羨ましそうな顔をしていたのでしょう、猪木さんと目が合うと「やってみたい?」「お、お願いします!」。
猪木さんは私の後ろに回ると「こうやって気のエネルギーを通り易くするんだ。」と肩と首筋を入念にマッサージしてくださいました。天下のアントニオ猪木に肩や首を揉まれるだけでも感動もの(涙)、それから命じられるまま猪木さんと向かい合うように立ちました。距離は約2m、精神を集中し「フッ」と右手を突き出す猪木さん、このブログには嘘を書かないのが私の信条ですので一切話を盛らず起こった事を忠実に書きますが、確かにその時、猪木さんから私に向かって生温かい空気の塊がぶつかって来て、後ろによろめいてしまいました!!
一人ずつが受けた不思議な洗礼、ますます調子に乗った猪木さんは今度は全員を整列縦隊させました。確か私は前から3番目ぐらいだったはずですが、猪木さんが右手を突き出し気を送ると、あらら前からドミノ倒しが起こりました。私は無心状態でしたが、何か後ろに倒れた方が心地よい感覚に襲われたのを覚えています。
帰国後、この体験を知り合いに話すと「おまえらはオウム真理教か!?」とドン引き(爆笑)、確かに猪木教信者である事は間違いありません(笑)。
改めて、猪木さんは本当に神秘的な人でした。このツアーも含めその後の猪木塾でご一緒させて頂いた時も、精神を集中して真光教の手かざし(片手を痛めている肘や膝にかざす治療法)をしている姿を何度も目撃したものです。

ユニバーサルスタジオにミスター・ウォーリー登場(間には小川直也さんも)
この年2度目のユニバで小川直也さんと

ロスに戻って翌日午前中は自由行動、オプションツアーとして当初予定されていた“佐山聡と行くユニバーサルスタジオ”は小川直也さんが代役を務め、勿論私も申し込みましたが、オプションとは言え殆ど全員が参加していたように思います。
そして嬉しいハプニング、当初参加予定の無かった猪木さんも短時間だけ顔を出してくだいました。現地に現れた猪木さんに皆唖然、帽子と髭とサングラス、この頃よく変身していたもう一つの顔、ミスター・ウォーリーでの登場で、おかげで貴重なツーショットをゲット出来ました。
冒頭でも書いたように私はこの半年前にもお得意先の会でロスを訪れており、1年に二度のユニバーサルスタジオ、但し未だ日本のユニバには行った事がありません(地元なのに笑)。

この日の夜はいよいよファイナルイベント、ホテルにて猪木さんの講演会がありました。
実は今回、猪木さんに負けじと?私も“海賊男”ガスパー(File No.401, 601 参照)のコスチュームを持参していました。
別にこの日の為に用意したわけでは無く、この数年前に海賊男のコスチュームを再現しようと買い揃えたもので、「13日の金曜日」を思わせるホッケーマスク(今では入手不可能!)は確か梅田のスポーツ品店で見つけ、チョッキは業者に作ってもらい、後は市販品を組み合わせましたが、ガスパーマスクはこの18年後に武藤敬司が着用する事になります。
(File No.502503 参照)
折角コアな猪木ファンが集まるのですから、機会があれば皆様にご披露しようとわざわざ海を越えて持参しましたが(物好きだねえ私も笑)、スーツケースに入らないのでステッキだけは断念しました。今思えば毎回闘魂棒を4本空輸して来た永崎さんの苦労を思えばどうってこと無いのにと反省しきり、因みに次回の猪木塾からは折り畳み式ステッキを用意しました。
現地に着いてやはりステッキが無いと締まらないなと思っていたら、うまい具合にホテルの売店でステッキ型の容器のチョコレート菓子を発見しました。そして、この容器が思わぬ形で役立つ事になるのです…。
ロスに戻って来た前の晩、暇潰しに海賊男に変身、同室の奴や部屋番号のわかる塾生の部屋を次々襲撃して遊んでいましたが、昔アメリカではハロウィンのコスプレをした日本人留学生が友達の家と間違って別の家に入ってしまい住人に射殺された痛ましい事件があったのを思い出しました。銃社会のアメリカ、ホテル内とは言えこんな怪しい格好でウロウロしていたら一歩間違えれば撃たれていたかもと思うと冷や汗ものでしたよ(汗)。
最終日の講演会もこのコスプレで参加させて頂きました。

(次回へ続く)